第14回

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第14回「地質リスクとリスクマネジメント 」

第14回地質リスクとリスクマネジメント (その2)

開催趣旨

地質調査においては、ボーリングの本数や各種調査量の制約から、地質事象の把握における不確実性が存在し、それが様々なリスクの要因となることがある。石油や金属鉱物の資源探査分野では、資源の経済性評価の点から、地質リスクを定量的、定性的に取り扱うリスクマネジメントが行われている。また、トンネル工事等における応用地質分野でも地質に起因するリスクのマネジメントに関する議論が活発化してきている。こうしたことから、平成20年3月の第10回シンポジウムでは、様々な分野で取り扱われている「地質リスク」の事例について紹介し、討論を行った。

また近年、ジオリスク (Geo Risk) やジオハザード (Geohazard) という言葉は、各国の地質調査機構の役割を議論する上で重要なキーワードとなっており、ジオリスクマネジメントに関する議論が国外でも多くなされている。

今回のシンポジウムでは、前回のシンポジウムの成果を基に、地質や地盤工学に関連するリスクとリスクマネジメントの海外事例の紹介を行った上で、国内での新たな取り組みの内容と今後の活動の方向性について議論することを目的とする。

概要
タイトル 地質調査総合センター第14回シンポジウム
地質リスクとリスクマネジメント(その2)-海外の事例と国内での新たな取り組み-
日時 平成21年6月15日 (月) 9:45〜16:40 (受付 9:15〜)
会場 東京大学 小柴ホール →<アクセス>
(東京都文京区本郷7-3-1 本郷キャンパス)
主催 独立行政法人産業技術総合研究所 地質調査総合センター
社団法人全国地質調査業協会連合会
共催 独立行政法人土木研究所、社団法人地盤工学会・関東支部
後援 地質地盤情報協議会
参加費 無料
事前参加登録 終了しました
CPD 希望の方のご登録 終了しました

プログラム
9:45-9:50 開会の挨拶

加藤碵一 (産総研・地質調査総合センター  代表)
第1部 (午前)
9:50-10:15 「地質に関連するリスクの特徴と類型化 : 地質リスクマネジメントの要素」

小笠原正継 (産総研・地質情報研究部門)
10:15-10:30 「日本での地質リスクマネジメントの現状」

渡邊法美 (高知工科大学  教授)
10:30-11:00 海外での事例 1 : 「Assessment and Management of Geohazards」

Dr. Farrokh Nadim (Director、 International Centre for Geohazards NORWAY)
概要 : リスクマネジメントとの関連で、特に地すべり、地震および津波のジオハザードについて、リスク評価のための方法論を紹介する。
11:00-11:30 海外での事例 2 : 「Collapse of the Nicoll Highway excavation、 Singapore:Geotechnical aspects of the failure and lessons learned」

Dr. Brian Simpson(Arup Geotechnics U.K. & Visiting Prof.)
概要 : 2004年4月に発生したシンガポール地下鉄環状線の崩落事故についての審査委員会の結論に対する議論、および将来の土木工学の契約に適応できるような教訓について考察する。
11: 30-12:00 海外での事例 3 : 「Risk Analysis of Soil Transition in Tunneling」

Dr. Hongwei HUANG(Prof.Department of Geotechnical Engineering、 Tongji University   China 、 20092
概要 : トンネル建設のための地盤状況変化についての系統的なリスク解析等について考察する。

* 講演1〜3は、英語による講演となります。
12:00-12:15 第1部総括討論

「国内外における "地質リスク" に関する動向と日本における今後の方向性について」

司会 : 本城勇介 (岐阜大学  教授)
第2部 (午後)
13:15-13:20 第2部開会挨拶 脇田浩二 (産総研・地質調査情報センターセンター長)
13:20-13:40 (独)産業技術総合研究所の取り組み  その1

「地質情報の高精度化がもたらす地質リスクの軽減」

斎藤  眞 (産総研・地質情報研究部門)
13:40-14:00 (独) 産業技術総合研究所の取り組み その2

「都市・平野部における広域的・複合的調査による地盤評価」

水野清秀 (産総研・地質情報研究部門)
14:00-14:20 (独) 産業技術総合研究所の取り組み  その3

「地質地盤情報の整備・公開と共有の意義」

栗本史雄 (地質地盤情報協議会会長 / 産総研・地質情報研究部門  部門長)
14:20-14:50 (独) 土木研究所の取り組み

「地質リスクマネジメントについての研究に関する取り組み」(土木研・道路技術研究グループ)

角湯克典 (土木研・道路技術研究グループ)
14:50-15:00 質疑応答
15:00-15:15 休憩
15:15-15:45 (社) 地盤工学会の取り組み「地盤工学会関東支部での活動報告 〜地盤リスク事例の類型化による地盤リスクマネージメントシステムの提案〜」
15:45-16:15 (社) 全国地質調査業協会連合会の取り組み
「GBR 翻訳事業、地質技術顧問制度及び地質リスク学会の設立構想について」

佐橋義仁 (全地連・技術委員 / 地質リスクWG座長)
16:15-16:30 総合討論
16:30-16:40 閉会挨拶

佃  栄吉 (産総研・研究コーディネータ)