第10回

趣旨 | 概要 | プログラム
第10回「地質リスクとリスクマネージメント-地質事象の認識における不確実性とその対応-」

概要

地質調査においてはボーリングの本数や各種調査の量は有限であり、そのため地質事象の認識における不確実性が存在し、様々なリスクの要因となる。石油や鉱物資源探査分野では資源探査の経済性評価の点から、そのような地質リスクを定量的、定性的に取り扱うリスクマネージメントが行われている。トンネル工事等における応用地質分野でも地質に起因するリスクの議論が活発になっている。今回、全地連の地質リスク海外調査の成果と地質に関連するリスクマネージメントの現状を議論し、さらに地質リスク逓減に貢献する地質情報整備の意義を討論する。

地質調査総合センター第10回シンポジウム
地質リスクとリスクマネージメント
-地質事象の認識における不確実性とその対応-

タイトル 地質調査総合センター第10回シンポジウム
地質リスクとリスクマネージメント-地質事象の認識における不確実性とその対応-
日時 2008年3月11日 (火) 13:00-17:15
会場 秋葉原ダイビル 5階カンファレンスフロア 5B 会議室
主催 (独) 産業技術総合研究所地質調査総合センター・産学官連携推進部門
(社) 全国地質調査業協会連合会、地質地盤情報協議会
共催 (独) 土木研究所
参加費 無料
事前参加登録 終了しました定員に達しましたので参加受付は終了しました。
CPD 希望の方のご登録 終了しました
定員 130名

プログラム

13:00-13:05

開会の挨拶

加藤碵一 (産総研理事)

13:05-13:15

シンポジウム趣旨説明

栗本史雄 (地質調査情報センター長)

【特別講演】
13:15-13:45

Supporting Societal Needs for Geoscience Information: The U.S. National Geologic Map Database (米国地質図データベース : 地球科学情報に関する社会的要請に応えるために)

David R. Soller (米国地質調査所)

米国地質調査所と州立地質調査機関協議会は、議会の付託を受けて、データベース NGMDB を構築している。この NGMDB は、複雑かつ多面的な問題に直面している社会の意志決定に役立てることを目的に、米国地質名称辞書、地質図目録、数値地図作製技術ワークショップ年報などを提供している。
13:45-14:00

産総研における地質地盤情報整備に向けた取り組みと地質リスク低減への貢献

中澤努 (地質調査情報センター地質調査企画室)

産総研では、地質リスク低減に貢献する活動として、地質図類出版や地質データベース公開など、各種地質情報を提供してきた。また、最近では産業技術連携推進会議および地質地盤情報協議会において、自治体・地質調査業界とともにボーリングデータの流通・活用などについて検討している。これら産総研の取り組みについて紹介する。
14:00-14:25

石油探鉱・開発における地質リスク評価

高山邦明 (国際石油開発株式会社)

石油鉱床は地下深部に存在するために探査に多大なコストを要し、胚胎状況を正確に把握することは困難である。石油の探鉱・開発を進めるためには地下の不確実性を精度良く把握し、それを考慮したプラニング、ディシジョンを行うことが常に求められる。本講演では石油探鉱・開発における地質リスクの評価方法を紹介する。
14:25-14:45

土木地質におけるリスクとその管理

脇坂安彦 (土木研究所)

国土交通省所管の道路やダムなど社会資本整備においては、それらの計画、設計、施工に当たって地質・土質調査が行われている。特にダム建設に当たっては計画段階から系統的・段階的な地質調査が行われ、地質に起因するリスクの抽出、評価、管理が行われており、講演ではこれらについて紹介する。
14:45-15:00 休憩
15:00-15:20

国内公共事業における地質リスクの発現とその対応の分析

佐橋義仁 ( (株) 建設技術研究所)

地質 (に関わる事業) リスクを事業コストの増大とその不確実性に着目すると、わが国においては「地質リスク」は予見しがたき事象として、事象出現後に対応する習慣であったが、ここでは、知る立場にある者 (特に発注者がわ技術者) が、情報・技術を事前に駆使 (投資) することによってリスクを未然に低減する管理手法に着目した。
15:20-15:40

国外における地質リスクの認識とリスクマネージメントの動向―全地連「地質リスク」海外調査の趣旨と背景―

小笠原正継 (産総研地質情報研究部門)

今回の調査の背景となった米国におけるトンネル工事等での地質リスクマネージメント手法の概要とその変遷、および地質リスクが顕在化した場合の米国社会における対応を紹介する。さらに地下地質状況の把握における不確実性の課題をどのようにマネージメントしているかを応用地質から資源地質分野まで範囲を広げて、国外の動向を紹介する。

米国カリフォルニア州の建設事業における地質リスクマネージメント ―全地連 「地質リスク」海外調査の成果―

長瀬雅美 (応用地質株式会社)

米国カリフォルニア州では、地質リスクの分担を客観的に示す報告書としてGeotechnical Baseline Report (GBR) が有効に活用されている。実際に聞き取りを行って得られた発注者における GBR の活用状況や民間コンサルタントの地質リスクに対する考え方などの海外視察成果を紹介する。
16:00-16:20

日本の公共工事リスクマネージメントの歴史と将来の方向性

渡邊法美 (高知工科大学)

日本の公共工事リスクマネージメントの歴史の特徴を大まかに整理した後、その将来の方向性を検討する。これまでのリスクマネージメントでは、建前と実態の乖離が見られた。発表では、今後は両者の乖離を小さくする必要があること、ならびに、そのための方策案について検討する。
16:20-16:40

設計コードにおける地盤パラメータ特性値の推定と地盤調査

本城勇介 (岐阜大学)

最近の設計コード開発の中で議論されている地盤調査に基いた地盤パラメータ特性値の決定方法や、地盤調査の程度に関する議論の推移の概要を紹介する。また、いくつかの典型的方法の理論的な背景を説明し、その問題点を述べたうえで、確率場の理論に基いた特性値の決定方法や、調査規模の決定方法について紹介する。
16:40-17:10 総合討論
17:10-17:15

閉会挨拶

佃栄吉 (地質調査総合センター代表)