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2004年噴火の概要

11月14日 爆発噴火

気象庁および各報道によると、14日20時59分ごろ、山頂火口から中規模な爆発噴火が発生した。軽井沢測候所などで大きな爆発音や中規模の空振が観測されたほか、中腹にかけての広範囲で噴石が飛散した。山麓では火山礫の降下が確認されたほか、群馬県から栃木県内の広い範囲で火山灰の降下が観測された。

10月16、18、19日。ごく小規模な噴火。

気象庁によると、10月16日12時06分ごろ、18日07時36分ごろと10時17分ごろ、19日14時46分ごろ、ごく少量の火山灰を放出する噴火が発生した。

10月10日、小噴火。

気象庁によると、10日23時10分ごろに小規模な噴火が1回発生した。軽井沢測候所では爆発音や体感空振は観測されなかった。北北東山麓に少量の降灰・降礫。
11日13時過ぎにも、山ろくにて少量の降灰があったらしい。

10月1日、微噴火。

気象庁および各報道によると、11時18分ごろと17時12分ごろ、ごく少量の火山灰を放出する噴火が発生した。

9月29日、爆発噴火。

気象庁および各報道によると、浅間山では9月29日12時20分ごろ、比較的弱い爆発音と空振を伴う噴火が発生した。雲のため詳細は不明だが、北山麓方面に降灰・降礫があったもよう。

9月23日、爆発噴火。

気象庁および各報道によると、浅間山では9月23日19時44分ごろ、爆発音と空振を伴う噴火が発生しました。夜間でかつ雲があるため詳細は不明ですが、北東山麓に少量の降灰・降礫があったもようです。新潟県、山形県内にも降灰がしました。噴出物の特徴については こちら をご覧ください (9/27追加)。

浅間山は9月14-18日、小噴火を繰り返しました。

気象庁によると、9月14日午前3時28分ごろ、山頂火口から有色噴煙を放出するごく小規模な噴火が発生。有色噴煙の噴出は10数分間継続し、火口から300mの高さまで噴煙が上昇しました。噴火に伴い火山性微動も観測されました。火山灰の一部は群馬県中央部に達し、高崎市などでごく微量の降灰がみられました。
さらに、15時36分ごろにも山頂火口から有色噴煙を放出する噴火が発生。噴煙の放出は約7分間継続し、山頂火口から2500mの高さにまで上昇しました。噴煙は東方に流れ、浅間山の東側に少量の降灰が認められました。
15日には、40回の小〜微噴火が発生し、おもに浅間山山麓に微量の降灰がありました。16日に入っても、午前4時ごろから火山灰まじりの噴煙を連続的に噴出し、山麓に少量の降灰をもたらしています。
16日午後からやや噴火が活発になり、噴煙量が増加したほか、夜になって赤熱噴石が火口近辺に投出されるのが観察されています。17日朝以降、噴火活動は低下し、断続的に少量の火山灰を放出する活動に推移しました。18日21時03分の小噴火以降噴火は観測されず、再び小康状態になっています。

9月17日未明の噴火状況。 9月17日未明の噴火状況。
9月17日未明の噴火状況。赤熱した噴石が飛散する。中野俊 (地調) 撮影。

16日の噴出物には多量の軽石片が含まれており、一連の噴火活動のクライマックスとなった16日夕刻以降の噴出物の大部分はマグマが噴出したものと考えられます。赤熱したマグマが放出される状況は、いわゆるストロンボリ式噴火に近い現象で、溶融したマグマが火口底近傍に上昇していると考えられます。

浅間山は9月1日20時02分頃に噴火しました。

噴火は単発的な爆発 (ブルカノ式) でした。赤熱した高温 (数100度以上) の投出岩塊が火山の中腹以上の広範囲にかけて飛散し、山腹で山火事が発生しました。噴煙は西風に流され、群馬県側にあたる北東山麓の長野原・中之条・沼田方面の細長い地域に火山礫〜火山灰が降下しました。火山灰は遠く福島県の太平洋岸 (相馬) まで達しました。
噴火直後の緊急調査によると、火山灰などの噴出物の総量は5万トン (東大地震研) 〜20万トン (群馬大) 程度と見積もられています。

9月1日噴火直後の現地状況は こちら をご覧ください。9月3日の上空観察結果は こちら をごらんください。

北側山麓では、爆発による空振によって窓ガラスが破損する被害が報告されています。また、降灰による農作物への被害も懸念されています。また中腹では高温の岩塊による山火事が発生しました。

噴火に先立ち、前日の午後3時ごろから火山性地震が増加し始めたため、31日午後11時45分に気象庁から「火山観測情報」が発表されていました。また、噴火の1ヶ月以上前の8月始めごろから噴煙量が多かったという目撃もあります。さらに、8月中旬頃からしばしば火映現象が観察されていました。

噴火以降火山性地震は減少ており、2日朝以降は火山の状態は小康状態にあるとみられています。