西之島(2013)

 

西之島火山の噴火情報[2013年11月]

活断層・火山研究部門
開設:2013年11月21日
2015年7月15日:噴火予知連絡会資料を追加

概要

  東京都小笠原村・西之島周辺で2013年11月20日に噴火がありました。気象庁の発表した「火山名西之島火口周辺警戒(火口周辺危険)(平成25年11月20日18時20分)」によると、10時20分頃海上自衛隊により西之島周辺で噴煙が確認され、16時頃海上保安庁により島の南東 500m付近で噴火が発生し直径 200mの新たな陸地が形成されていることが確認されました。
  西之島火山は1973-74年に唯一の噴火記録をもち、今回の噴火は約40年ぶりとなります。

 

西之島火山の活動履歴

  西之島は東京の南方約 1,000 kmに位置する火山島で、伊豆小笠原弧の火山フロント上に位置する活火山です。西之島は海底から比高 3,000m以上、底面の長径が 20-30 km以上の巨大な円錐形の成層火山の頂部に相当し、火山体の大部分は海面下にあります。
  西之島は全体が火山の噴出物(溶岩や火砕岩)からなり、有史以前の噴出物(N1;旧島や北部の岩礁)と1973-74年噴出物(N2;新島)から構成されています(図1)。1973-74年の噴火は、海底噴火で始まり、その後陸上噴火に移行し、新島を形成しました。新島はその後の波蝕により大部分は失われてしまっています。旧島と新島を連結する沖積層は1973年以降に発達した海浜砂礫層(a;海浜堆積物)からなります。

図1 西之島火山の地質図

図1   西之島火山の地質図
5万分の1地質図幅「父島列島」(海野・中野、2007)の一部 
N1: 西之島溶岩(1973-74年噴火以前の噴出物)N2: 1973-74年噴火噴出物 a: 海浜堆積物(礫・砂) 赤字の緯度経度は世界測地系、黒字は日本測地系。
噴火地点(赤×)は海上保安庁資料に基づく。

今回の噴火(2013年11月20日)

  海上保安庁撮影の噴火映像からは、新たに形成された噴石丘からマグマ水蒸気噴火が繰り返し起こっていることが観察されます。1973-74年噴火の初めの頃も、このような噴火様式を繰り返し起こしていました。また、今回噴火が確認された地点(図1)は、1973-74年噴火時に形成されていた火口位置とほぼ同じ場所にあたります。

 

火山噴火予知連絡会資料

「なつしま」で採取した西之島火山灰の化学組成 (PDF, 1.6MB)

        (2015年7月15日掲載)


「なつしま」で採取した西之島火山灰の構成粒子(PDF, 240 KB)

        (2015年7月15日掲載)


西之島火山2015年3月1日火山灰資料の解析結果(PDF:202KB)

        (2015年3月16日掲載)


2014年6月3日の西之島火山噴出物構成粒子の特徴(6月10日) (PDF, 437 KB)

        (2014年12月1日掲載)


2014年11月14日西之島上空観察報告

      (2014年11月19日掲載)


2014年6月3日西之島上空観察報告

      (2014年6月5日掲載)


2014年2月26日西之島上空観察報告

      (2014年3月4日掲載)


高性能光学センサ(ASTER)衛星画像による西之島火山2013年噴火の観測

      (2013年12月20日掲載)


西之島火山2013年11月噴火地点:1973-74年噴火口との比較 (PDF, 2.7 MB)

      (2013年11月25日掲載)

 

関連情報

  産総研・地質調査総合センターでは、現地調査に基づき2007年に出版した5万分の1地質図幅「父島列島」(海野・中野、2007)の中で、西之島火山の地質を解説しています(図1)。
  また、日本列島の火山の活動履歴に関する基礎情報を「日本の火山データベース」として整備しており、西之島の活動履歴データを公開しています。下記をご覧ください。