地質調査総合センター

第5報 緊急現地調査報告

2026年8月7日 開設

布田川断層帯・日奈久断層帯の分布および構造区分と2026年熊本地震の本震・余震分布

1)活断層・火山研究部門活断層評価研究グループ 2)活断層・火山研究部門 地震災害予測研究グループ
赤井東1)・太田耕輔1) ・丸山正1)・吉見雅行2)・吾妻崇1)・二宮啓2)

 2026年7月28日に発生した令和8年熊本地震に伴い、熊本県上益城郡益城町から熊本県八代市平山新町に至る地域において、7月30日から8月3日までの5日間、地表変状の概要把握を目的とした緊急調査を実施した(図1)。調査の結果、布田川断層帯宇土区間、日奈久断層帯高野―白旗区間と日奈久区間において、地表地震断層を確認した。いくつかの地点では、メジャー及びコンパスを用いた簡易測量により、変位量を計測した。観察された地表地震断層を含む地表変状について、その概要を紹介する(写真1〜14)。

緊急現地調査により確認された地表地震断層及び地表変状の分布

図1 緊急現地調査により確認された地表地震断層及び地表変状の分布


地表地震断層と判断した地点の写真

写真1
熊本県上益城郡御船町の舗装道路に見られる右横ずれ変位。道路の白線を基準にした時の右横ずれ変位量は6cm。写真は東方向に向かって撮影。赤矢印は変位センスを表す。(2026年7月30日撮影)

写真1 熊本県上益城郡御船町の舗装道路に見られる右横ずれ変位。道路の白線を基準にした時の右横ずれ変位量は6cm。写真は東方向に向かって撮影。赤矢印は変位センスを表す。(2026年7月30日撮影)

写真2 熊本県上益城郡御船町の舗装道路の補修跡。道路の白線が右横ずれをしている。白線を基準にした時の右横ずれ変位量は15cm。写真は北西方向に向かって撮影。(2026年7月30日撮影)

写真2 熊本県上益城郡御船町の舗装道路の補修跡。道路の白線が右横ずれをしている。白線を基準にした時の右横ずれ変位量は15cm。写真は北西方向に向かって撮影。(2026年7月30日撮影)

写真3 熊本県熊本市南区城南町鰐瀬の水田に見られる右横ずれ変位。右横ずれ変位は鰐瀬トレンチを通るように出現していた。畦道を基準にした時の右横ずれ変位量は23cm。写真は西方向に向かって撮影。(2026年8月1日撮影)

写真3 熊本県熊本市南区城南町鰐瀬の水田に見られる右横ずれ変位。右横ずれ変位は鰐瀬トレンチを通るように出現していた。畦道を基準にした時の右横ずれ変位量は23cm。写真は西方向に向かって撮影。(2026年8月1日撮影)

写真4
熊本県宇城市豊野町下郷の水田〜舗装道路に見られる右横ずれ変位。舗装道路西端を基準にした時の右横ずれ変位量は43cm、上下ずれ変位量は39cm北西低下。写真は南方向に向かって撮影。 (2026年8月1日撮影)

写真4 熊本県宇城市豊野町下郷の水田〜舗装道路に見られる右横ずれ変位。舗装道路西端を基準にした時の右横ずれ変位量は43cm、上下ずれ変位量は39cm北西低下。写真は南方向に向かって撮影。 (2026年8月1日撮影)

写真5
熊本県宇城市豊野町の娑婆神峠の舗装道路に見られる右横ずれ変位。道路の白線を基準にした時の右横ずれ変位量は98cm。写真は西方向に向かって撮影。 (2026年8月1日撮影)

写真5 熊本県宇城市豊野町の娑婆神峠の舗装道路に見られる右横ずれ変位。道路の白線を基準にした時の右横ずれ変位量は98cm。写真は西方向に向かって撮影。 (2026年8月1日撮影)

写真6
熊本県宇城市豊野町の娑婆神峠の山地内で確認した杉の字雁行クラック(黄色矢印の先)。舗装道路の右横ずれ変位(写真4)の南西に位置している。写真は南西方向に向かって撮影。 (2026年8月1日撮影)

写真6 熊本県宇城市豊野町の娑婆神峠の山地内で確認した杉の字雁行クラック(黄色矢印の先)。舗装道路の右横ずれ変位(写真4)の南西に位置している。写真は南西方向に向かって撮影。 (2026年8月1日撮影)

写真7 熊本県八代郡氷川町大野の水田に見られる右横ずれ変位。道の駅竜北の南に位置する。畦道を基準にした時の右横ずれ変位量は115cm、上下ずれ変位量は19cm北西低下。写真は北西方向に向かって撮影。 (2026年8月2日撮影)

写真7 熊本県八代郡氷川町大野の水田に見られる右横ずれ変位。道の駅竜北の南に位置する。畦道を基準にした時の右横ずれ変位量は115cm、上下ずれ変位量は19cm北西低下。写真は北西方向に向かって撮影。 (2026年8月2日撮影)

写真8 熊本県八代郡氷川町宮原の舗装道路に見られる右横ずれ変位。道路の白線を基準にした時の右横ずれ変位量は184cm、上下ずれ変位は西低下。写真は西方向に向かって撮影。 (2026年8月2日撮影)

写真8 熊本県八代郡氷川町宮原の舗装道路に見られる右横ずれ変位。道路の白線を基準にした時の右横ずれ変位量は184cm、上下ずれ変位は西低下。写真は西方向に向かって撮影。 (2026年8月2日撮影)

写真9 熊本県八代市岡町中の舗装道路〜水田に見られる右横ずれ変位。道路の白線を基準にした時の右横ずれ変位量は120cm、上下ずれ変位量は16cm東低下。写真は北方向に向かって撮影。 (2026年8月2日撮影)

写真9 熊本県八代市岡町中の舗装道路〜水田に見られる右横ずれ変位。道路の白線を基準にした時の右横ずれ変位量は120cm、上下ずれ変位量は16cm東低下。写真は北方向に向かって撮影。 (2026年8月2日撮影)

写真10 熊本県八代市岡町の八代市立龍峯小学校の校庭に見られる右横ずれ変位とずれによって生じたモールトラック。校庭に引かれていた白線を基準にした時の右横ずれ変位量は94cm。写真は北方向に向かって撮影。 (2026年7月31日撮影)

写真10 熊本県八代市岡町の八代市立龍峯小学校の校庭に見られる右横ずれ変位とずれによって生じたモールトラック。校庭に引かれていた白線を基準にした時の右横ずれ変位量は94cm。写真は北方向に向かって撮影。 (2026年7月31日撮影)

写真11 熊本県八代市上片町の八代JCT付近に見られる上下ずれ変位。上下ずれ変位量は約130cm。写真は南西方向に向かって撮影。 (2026年7月31日撮影)

写真11 熊本県八代市上片町の八代JCT付近に見られる上下ずれ変位。上下ずれ変位量は約130cm。写真は南西方向に向かって撮影。 (2026年7月31日撮影)

写真12 熊本県八代市妙見町の八代神社境内に見られる右横ずれ変位。境内の歩道を基準にした時の右横ずれ変位量は95cm。上下ずれ変位量は39cm西低下。写真は東方向に向かって撮影。 (2026年7月31日撮影)

写真12 熊本県八代市妙見町の八代神社境内に見られる右横ずれ変位。境内の歩道を基準にした時の右横ずれ変位量は95cm。上下ずれ変位量は39cm西低下。写真は東方向に向かって撮影。 (2026年7月31日撮影)

写真13 熊本県八代市渡町の畑内に見られる右横ずれ変位。右横ずれ変位量25cm、上下ずれ変位量17cm北西低下。写真は北西方向に向かって撮影。 (2026年7月31日撮影)

写真13 熊本県八代市渡町の畑内に見られる右横ずれ変位。右横ずれ変位量25cm、上下ずれ変位量17cm北西低下。写真は北西方向に向かって撮影。 (2026年7月31日撮影)

写真14
熊本県八代市豊原上町の舗装道路に見られる右横ずれ変位。道路の白線を基準にした時の右横ずれ変位量は17cm。上下ずれ変位は北東低下。写真は南東方向に向かって撮影。 (2026年7月31日撮影)

写真14 熊本県八代市豊原上町の舗装道路に見られる右横ずれ変位。道路の白線を基準にした時の右横ずれ変位量は17cm。上下ずれ変位は北東低下。写真は南東方向に向かって撮影。 (2026年7月31日撮影)

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