厚真町付近の地質

2018年9月11日  更新
2018年9月7日  開設

 北海道勇払郡厚真町周辺の地質は、1,200〜500万年前頃の砂岩及び礫岩を含む珪質シルト岩、砂岩泥岩互層からなり、砂岩及び礫岩を含む海成層が広く基盤として分布し、40〜2.5万年前頃の段丘堆積物、沖積層、支笏第1降下軽石層などが覆っています(図1)。地すべりが多く発生した厚真町の丘陵地(図1白枠)は、海成層を基盤として、厚真町の西方約45 kmの支笏カルデラから約4万年前に噴出した支笏降下軽石層などが上位を覆っている地域にあたりますが、地質図では基盤の地層の表示を優先させ省略しています。

図1 厚真町及び支笏湖周辺の20万分の1地質図図1 厚真町及び支笏湖周辺の20万分の1地質図

海陸シームレス地質情報集「石狩低地帯南部沿岸域」の(3)(13)参照。
https://www.gsj.jp/researches/project/coastal-geology/results/s-4.html

 厚真町の役場西では図2のように、支笏カルデラ、樽前火山、恵庭火山などから飛来した降下軽石層が厚さ5m以上で認められます。地すべりが多く発生した厚真町吉野付近の丘陵地は、図3のような模式的な断面をもつと考えられます。ここでは海成層(珪質シルト岩、砂岩泥岩互層など)を支笏カルデラ、樽前火山、恵庭火山などから飛来した降下軽石層が覆うと考えられ、今回の地すべりは、主にこれらの降下軽石層が崩れたものとみられます。

図2 厚真町役場の西で認められる支笏カルデラ、恵庭火山及び樽前火山から飛来した降下軽石層。スケールは2m。2015年撮影。図2 厚真町役場の西で認められる支笏カルデラ、恵庭火山及び樽前火山から飛来した降下軽石層。
スケールは2m。2015年撮影。

図3 厚真町吉野付近の模式的な地質断面図。現地での観察に基づき修正(2018年9月11日)図3 厚真町吉野付近の模式的な地質断面図
現地での観察に基づき修正(2018年9月11日)

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