概要・調査地域

概要

 日本全国の海岸線総延長は約35,000kmであり、47都道府県のうち39都道府県が海岸に面しています。また、日本は山地を多く含む国土であることから、沿岸域に接する平野部に人口が集中し、工業コンビナートや発電施設など主要な産業施設も沿岸域に集中しています。しかし、これまで日本の沿岸域は、地質調査の制約条件等のために地質情報の空白域でした。平成19年3月の能登半島地震や同年7月の新潟県中越沖地震が地質情報の空白域である沿岸域で発生し、甚大な被害を沿岸の産業や生活の基盤に与えたことが契機となって地質情報の重要性が再認識されるに至りました。そこで、産総研では、わが国の知的基盤である地質情報整備の一環として、沿岸域の産業立地評価や地震防災施策等に資する調査手法指針の構築を目指し、海洋-沿岸-陸域におけるシームレスな地質情報の整備を実施しています。

調査地域

 平成19年度から、沿岸海域の地質・活断層調査の重点研究課題として、タイプの異なる活断層が発達する5地域、(1)能登半島北部沿岸域、 (2)新潟沿岸域、(3)福岡沿岸域、(4)石狩低地帯南部沿岸域、(5)駿河湾北部沿岸域、を研究対象として総合的な調査を実施しました。これらの研究成果は、海陸シームレス地質情報集として出版しました。

 また、新たに3年計画で、平成26年度からは(6)房総半島東部沿岸域及び (7)相模湾沿岸域、平成29年度からは(8)伊勢湾沿岸域の調査を実施しました。更に、令和2年度からは(9)紀伊水道沿岸域を調査中です。これらのうち、(6)房総半島東部沿岸域は平成30年度に、(7)相模湾沿岸域は令和3年に、成果として海陸シームレス地質情報集を出版しました。

ほかに、地下地質情報に特化した特殊地質図として、「関東平野中央部の地下地質情報とその応用」(平成25年)、「多摩川低地の沖積層アトラス」(令和4年)を出版しています。

沿岸域の地質・活断層情報のシームレス化研究の対象地域

海陸シームレス地質情報集及び特殊地質図の調査地域