日本列島の地質と構造

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日本列島の地質と構造

   現在、日本列島で見られる岩石を調べた結果、日本は継続して大陸と海洋の境界付近に位置していたことがわかっています。そして、今日までの長い時代にわたって海洋プレートの沈み込みをうけてきました。

   海洋プレートは海洋地殻とその下のマントルの一部からなります。地球の内部構造について、詳しくは「 地球の構造 」のページを参照してください。海洋地殻は、海嶺で噴出した玄武岩溶岩の上に、深海堆積物や海山を載せています。これらの一部は海洋プレートが沈み込むときに、海溝にたまった土砂とともに大陸側に押しつけられ、はぎ取られてしまいます。これを付加作用といい、はぎ取られた地質体を 付加体 といいます。付加体のうち、海洋プレートの沈み込みにともなって地下深くもぐり込んだ部分は高い圧力を受け、変成岩となります。また、海洋プレートの沈み込みはマグマを発生させ、火山活動及び深成岩の貫入を伴います。

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   このように、日本列島は海洋プレートの沈み込みによって成長してきた生い立ちを持っています。そのため、以下のような地質の特徴を備えています。

  1. 過去から現在まで、幾つもの時代の付加体が集積し、その一部が再配置されたつくりになっています。
  2. 日本列島の基盤は一般に大陸側ほど古く、太平洋側ほど新しい構造となっています。
  3. 地質時代を通じてマグマ活動があり、さまざまな時代の火成岩が残されています。

   また、特に堆積岩・変成岩では、ある程度まとまった時代に形成された岩石が帯状に連続して分布する特徴があります。それぞれの境界は断層で接することが多く、その一部は構造線と呼ばれています。これらを慣習的に「○○帯」及び「○○構造線」(ふつう○○は地名) と呼んでいます。ただし、その基準は必ずしも同一ではなく、また帯や構造線の定義・解釈が研究者によって異なる場合もあるため、注意が必要です。このような構造は、日本列島の形成過程に起こった構造運動、すなわち海洋プレートの沈み込み方向や角度の変化、火成作用の活発化、大陸プレートの分裂などを反映していると考えられ、解釈が試みられています。日本列島の成り立ちは完全には解明されておらず、まだ研究途上にあるといえるでしょう。

   下の図は、これまでに提案されてきた日本列島の構造区分を総括したものです。主として大規模な断層、付加体の形成年代及び変成年代に基づいて、日本列島の基盤をなす岩石の違いを表しています。

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   地質時代の区分については「地質年代表」のページを参照してください。

地質時代の区分については、20万分の1 日本シームレス地質図の 全国統一凡例 も参照してください。

   実は、東北日本は新第三紀以降の火山岩や堆積岩に広く覆われているため、基盤岩類の詳しい分布と構造はよく分かりません。しかし、西南日本は北西から南東に向かって、新しい時代の地層が順に分布しているのが分かります。

   東北日本が新第三紀以降の新しい地層に覆われているのは、日本海の形成と深く関係しています。日本海は新第三紀まで存在せず、日本は大陸と一続きだったのです。日本海の形成時期とその形成メカニズムはまだ仮説の段階ですが、多くの研究の成果から次第に明らかになりつつあります。