地質調査所月報 Vol.50 No.3 (1999)

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化石珪藻属の進化系統図

化石珪藻Denticulopsis属の進化系統図

  珪藻は、ガラス質の殻を持つ単細胞の植物性原生生物の一種である。珪藻の殻は、死後も分解せず化石として堆積物中に保存され、地層の年代を決める示準化石となる。中でもDenticulopsis属は、中期中新世から後期中新世にかけて急速に進化したため、この進化系列を利用して、高精度で地層を対比することができる。図に示したのは、Denticulopsis 属の進化系列の初期の部分で、16.3Ma (百万年) から13.5Maの時間範囲である。Denticulopsis 属は D.praelauta を祖先種として、短期間に急速に種分化を繰り返して多くの種に分岐した。図で赤の矢印で示したのは、これらの種の出現と消滅のうち、年代決定や地層の対比に使える有用な生層準 (biohorizon) である。これらの生層準は、北太平洋の中-高緯度域において広く認められ、それらを使って、中期中新世において平均20-30万年の精度で地層の対比と年代決定ができる。

(写真提供 : 地質標本館、柳沢幸夫)

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特集:炭化水素鉱床と最近の研究成果(Part II)

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炭化水素鉱床と最近の研究成果(Part II)の特集にあたって 編集:徳橋秀一・渡部芳夫・高橋雅紀・柳沢幸夫・渡辺真人・金子信行・坂田将 (137-138) 50-03_01.pdf (197KB)
富山県八尾地域の下部一中部中新統の珪藻化石層序 柳沢幸夫 (139-165) 50-03_02.pdf (3,950KB)
能登半島珠洲地域の中新統の珪藻化石層序 柳沢幸夫 (167-213) 50-03_03.pdf (6,393KB)
八尾地域に分布する新第三系の古地磁気/珪藻化石層序 伊藤康人・柳沢幸夫・渡辺真人 (215-223) 50-03_04.pdf (1,139KB)
Integrated stratigraphy of the Middle Miocene marine sequence in the Boso Peninsula, central Japan : a review Masakl TAKAHASHI Isao MITA, Mahito WATANABE and Isao MOTOYAMA (225-243) 50-03_05.pdf (4,606KB)