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表紙

静岡県最南端,御前崎の岬先端から見た駿河湾と富士火山

静岡県最南端,御前崎の岬先端から見た駿河湾と富士火山  御前崎は南東方向へ突き出る形で伸張した岬であり,東方に駿河湾を,南方に遠州灘を望み,島嶼を除いた静岡県の最南端をなす.駿河湾は御前崎と伊豆半島南端の石廊崎を結んだ線から北側と定義されており,その湾奥には富士火山が立地している.湾の水深は2,500 mにも達し,地形的には駿河トラフ(南海トラフ)の陸側延長部と見てとれる.御前崎一帯は,過去に起こった南海トラフ巨大地震によって地殻変動を繰り返していたことが知られている.岬周辺の浅海域には相良層群(上部中新統)の波食棚が,台地には明瞭な海成段丘が認められており,総じて隆起傾向が継続していることが読み取れる.

(写真 ・文:七山 太 産総研地質調査総合センター 地質情報基盤センター/
ふじのくに地球環境史ミュージアム)

目次

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タイトル / 著者PDF
表紙・目次・裏表紙 静岡県最南端,御前崎の岬先端から見た駿河湾と富士火山 / 七山 太 837KB
p.69-71 十和田火山の巨大噴火を引き起こしたマグマの蓄積深度が明らかに / 中谷貴之・工藤 崇・鈴木敏弘 841KB
p.72-76 愛知県瀬戸地区の窯業原料資源の成因に関する考察-その1・その多様性を考える- / 須藤定久・宮腰久美子・高木哲一 1.8MB
p.77-82 地熱発電プラントリスク評価システムを開発 -酸性熱水資源の活用を進め,地熱資源の利用促進に貢献- / 柳澤教雄・佐藤真丈・大里和己・佐倉弘持・三ケ田 均・長田和義 868KB
p.83-88 リール大学(フランス)での在外研究報告 / 野田 篤 2.5MB
p.89-95 地質標本館での日本の地名由来鉱物の展示 / 佐脇貴幸 1.6MB
p.96-98 書籍紹介 「天変地異の地球学 巨大地震、異常気象から大量絶滅まで」 791KB