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表紙

北海道東部,弟子屈町のアトサヌプリ火山と硫黄鉱床

噴火を間近で観測する研究者(トカラ列島,諏訪之瀬島)  北海道東部,弟子屈町のアトサヌプリ火山(標高512 m)は,アイヌ語の“裸の山”を語源とする活火山である.過去2700年間に少なくとも7回の噴火があり,最新の噴火は300–400年前であったことが判明している.この火山は屈斜路カルデラ中に位置し,摩周火山と共に約4万年前のカルデラ噴火以後に発生した後カルデラ火山群の一部とされる.変質した安山岩の山肌には硫黄を伴う噴気孔が点在し,活発に火山ガスが噴き出している.硫黄は,昭和30年代までマッチや火薬の原料として採掘され,地元では硫黄山とも呼ばれている.

(写真・文:七山 太 産総研地質調査総合センター 地質情報基盤センター/
ふじのくに地球環境史ミュージアム)

目次

全ページ PDF : gsj_cn_vol12.no11.pdf[14MB]

タイトル / 著者PDF
表紙・目次・裏表紙 北海道東部,弟子屈町のアトサヌプリ火山と硫黄鉱床 / 七山 太 6MB
口絵
p.303-304 山口県美祢市の神社石造物にみる地域に根付いた石灰石文化 / 藤川将之・中澤 努・上野勝美 2.3MB
 
p.305-309 AI技術を用いた深海における環境影響評価手法を考案 -物体検出モデルにより画像から懸濁粒子数を自動計測- / 齋藤直輝・Travis WASHBURN・鈴木 淳  4MB
p.310-311 地質標本館展示更新:1階ロビーの「誕生石」展示 / 柳澤教雄・角井朝昭・瀬戸口 希・古澤みどり・朝川暢子・清水裕子 763KB
p.312-315 第38回 地質調査総合センターシンポジウム
「美ら海から知る美ら島の歴史 —500万年間の地史を求めて— 」開催報告 / 井上卓彦・荒井晃作 ・板木拓也・宮地良典・清家弘治・有元 純・三澤文慶
807KB
p.316-320 国の内外でパワフルな活躍をされた地質調査所時代の大先輩,平山次郎氏の生涯と業績(後編) / 徳橋秀一・柳沢幸夫 2.6MB
p.321-322 書籍紹介 「伊豆諸島の自然と災害」  1.2MB
p.323-324 ニュースレター「地質調査総合センターから4組の方々が日本地質学会の各賞を受賞 1.4MB