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2010年7月16日に発生した広島県庄原市北部の土砂災害地域の地質

平成22年7月30日開設

研究情報

   広島県庄原市川北町では、7月16日夕方の豪雨によって山の斜面が多数崩壊し、下流の住宅に流入する土砂災害が発生しました (地質図参照)。

   この地域の地質は白亜紀の火山岩である高田流紋岩類 (Kt) と吉舎安山岩類 (Kk) からなっています。一般に白亜紀の火山岩類は花崗岩などに比べると風化しにくい岩石です。

   また、本地域の高田流紋岩類にはロウ石鉱床を形成した鉱化作用とそれに伴う粘土化した軟質岩などはあまり見られません。

地質調査情報センター   松浦  浩久
地質情報研究部門    斎藤  眞

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< 図1 地質図と凡例 >
20万分の1地質図幅「高梁」(寺岡易司・松浦浩久・牧本 博・吉田史郎・神谷雅晴・広島俊男・駒澤正夫・志知龍一, 1996) から一部抜粋。