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関東平野南部の地下に埋蔵される天然ガス

南関東ガス田の分布

※ 図中のガス地帯番号 (1〜3) に誤りがありましたので修正をおこないました。(2007年6月22日)

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南関東ガス田の分布(クリックで大きな画像をご覧になれます)

   関東地方南部の平野の地下には約250〜40万年前に海底に堆積した上総 (かずさ) 層群と呼ばれる地層が分布しており、この地層の隙間にある地下水 (鹹水 (かんすい) ; 化石海水) には天然ガスが溶けています。この地層から千葉県で生産されている天然ガスは、日本の天然ガス生産量の十数%に当たります。この南関東ガス田に埋蔵されている天然ガスは、国内の天然ガス確認埋蔵量の9割を占めるほど膨大なものです。
   しかし、天然ガスが比較的浅い地層に含まれているために、天然ガスの採取に伴う大量の地下水の汲み上げが地盤沈下を引き起こす怖れがあります。そのために、天然ガスの開発は人口密集地域では規制されており、また汲み上げる地下水の量も制限されています。
   天然ガスの主成分はメタンで、地層の中で微生物が作り出したことが (独) 産業技術総合研究所地質調査総合センターなどの研究によって明らかになっています。
   都内にある温泉施設では、地下1000〜2000m程度の深さから地下水を汲み上げており、メタンは地下の高い圧力によって水に溶けています。しかし、メタンは大気圧ではほとんど水に溶けないので、水が地上に汲み上げられると自然に水からメタンガスが分離することになります。

※ なお、このWebサイトは関東平野南部の天然ガスについて解説したもので、今回のガス爆発事故の原因を特定したものではありません。


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