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地質を見るところ −石はどこに−

「国土」という言葉に象徴されるように、日本のような雨の多い気候では一般に土壌がつくられ、植生が繁茂して、基盤となる石や地層はその下に隠されてしまいます。そんな中で、石はこんな所に顔を出しています。

道路の切り割り
最も普通に目にするのは道路の切り割りでしょう。石や地層の断面がよく現れています。中には学術的に意義が大きく、天然記念物に指定されていることもあります。 図:地質を見るところ−石はどこに−
林道の切り割り
図:地質を見るところ−石はどこに−
道路の切り割りに現れた
地層
工事現場・採石場
本来、別の目的でつくられる工事現場や採石場は、新鮮な岩石や地層を、一度にしかも広く観察することのできる場所でもあります。ただ、その性格上、観察できる期間はどうしても限られています。その一方、ある種「思わぬ出会い」のようなこともあります。 図:地質を見るところ−石はどこに−
工事現場に現れた地層
図:地質を見るところ−石はどこに−
採石場 (跡)
現場の皆さんの調査へのご理解と便宜の取り計らいに感謝いたします。

 

河原・河岸・沢筋
地表を刻む川や沢にも基盤の石や地層が現れています。ただ、注意しないと岩盤と思っていたのが大きな礫 (転石) だったなどということも、ときにはあります。 図:地質を見るところ−石はどこに−
河床に現れた地層
図:地質を見るところ−石はどこに−
沢筋の露頭
海岸
海岸は石や地層の観察には好適です。その代わり、波や潮の干満には気を遣う必要があります。 図:地質を見るところ−石はどこに−
岩石海岸
図:地質を見るところ−石はどこに−
波食棚
山にも石が現れています。特に尾根沿いは植生・土壌が少なく、歩き道がついていることも多いのでしばしば調査に歩きます。また、谷の転石は高いところから落ちてきている可能性がありますが、尾根は通常は (誰かが運んでいない限り) その心配がないので、転石にも十分注意して歩きます。 図:地質を見るところ−石はどこに−
尾根の露頭