地質標本館特別展

東日本の滝と地質-北中康文写真展-

趣旨

日時:2005年4月19日(火)~7月18日(月)

美しい写真と地質図を用いて、東日本地域にある有名な滝二十数カ所紹介します。

実際に滝を作っている岩石も展示します。

どんな岩石に滝ができやすいか、どんな形の滝ができるか考えてみませんか。

今日から君は滝博士!

山に降った雨は小さな谷に集まり勢いを増し、やがて大河に合流し海に至ります。水流は砂やレキを動かして岩盤を削り、谷に豊かな表情を与えます。滝は、大地を素材にして水流という彫刻家が作り出した作品です。そこには、硬い、柔らかい、割れやすい、削れやすいなど、岩石のクセがあらわれています。
地質の研究家にとって、沢は大切な調査ルート。山全体が樹木に覆われていても沢の中は岩盤の露出が良く、観察や試料採取が行いやすいからです。岩盤が大きく露出した滝はとくに効率の良い情報源となります。地質家は滝に近づいて岩石を見るだけでなく、岩石と水との長い年月にわたる相互作用について考えます。
写真家にとっても、滝は魅力的な素材です。滝の全体が姿良く見通せる場所の選択だけでなく、水が岩を打つ軽い音、滝壺を震わせる重い音、霧を含む空気の清涼感などをいかに表現できるかにもこだわります。
同じ滝を前にしてアプローチも読みとる情報も違う地質研究家と自然写真家が、それぞれの"得意技"を持ち寄り、滝の魅力について市民と語り合おうという趣旨で、特別展「東日本の滝と地質」を企画致しました。滝という万人に魅力ある自然現象を糸口として、市民の皆様が地質や地球科学に興味を深めて下さること、そして地質図をはじめとする多様な地質情報を有効に活用して下さることを願っています。

協力:株式会社山と溪谷社

展示解説されている滝のリスト

○北海道:銀河の滝・千鳥ヶ滝
○青森県:松見の滝・双竜の滝・不動の滝
○秋田県:安の滝・元滝・桧山滝・老不知の滝・亀田不動滝
○岩手県:七折りの滝
○山形県:火焔滝・滑川大滝
○福島県:籠場の滝・青葉の滝
○茨城県:袋田の滝
○栃木県:華厳の滝
○群馬県:温泉大滝・温泉大滝
○静岡県:白糸の滝
○山梨県:神蛇滝・七ツ釜五段の滝
○長野県:千ヶ滝
○新潟県:大尾不動滝

パンフレットはこちらから。

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大尾不動滝(新潟県)撮影:北中康文

期間中の催し物

日時

2005年4月23日(土)

場所 地質標本館映像室問い合わせ先:029-861-3750
時間/内容

13:00~「滝撮影の魅力」 講師:写真家北中康文氏

シャッター速度の長短と滝水の描写の違い、岩盤の表情を写真にとらえるためのコツなどについて、 スライド作品を実写しながら解説し滝の魅力に迫りました。

15:00~「滝はおもしろい」 講師:産総研地質情報研究部門中野俊氏

滝の形は、長年にわたる水と岩石の相互作用の歴史を物語ります。だから滝は面白い。
講演では、岩石は種類によって水流による浸食に対して挙動が異なること、
そして、地質と滝の形の関係などを紹介しました。