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伊豆半島東岸から望む相模トラフ地震によって隆起した中期更新世溶岩の島,初島

伊豆半島東岸から望む相模トラフ地震によって隆起した中期更新世溶岩の島,初島 伊豆半島東方沖,相模灘に浮かぶ初島はつしまは火山島ではない.その基盤は,伊豆弧を形成する0.6〜0.7 Maに海底に噴出した無斑晶質の安山岩質玄武岩溶岩と0.3 Ma以降に噴出したカンラン石玄武岩溶岩の2種類の岩石からなる.島には3面の海成段丘が認められており,北西方向に緩く傾斜している.最も高い面の標高は約50 mに達し,三浦半島の小原台面(MIS 5.3;約9万年間)に対比されている.最新の相模トラフ地震である1923年関東地震の際には,島全体が1.8〜2.0 m隆起したことが知られている.

(写真・文:七山 太 産総研 地質調査総合センター地質情報基盤センター/
ふじのくに地球環境史ミュージアム)

目次

全ページ PDF : gsj_cn_vol14.no8.pdf[22MB]

タイトル / 著者PDF
表紙・目次・裏表紙 伊豆半島東岸から望む相模トラフ地震によって隆起した中期更新世溶岩の島,初島 / 七山 太 8.6MB
p.201-203 サンゴの骨格形成過程で生じる結晶微粒子を可視化 / 大野良和・高橋有南・堤 元佐・窪田 梓・井口 亮・飯島真理子・水澤奈々美・中村 崇・鈴木 淳・鈴木道生・安元 純・渡部終五・酒井一彦・根本知己・安元 剛 655KB
p.204-210 2024年度第2回地質調査研修実施報告 / 藪田桜子・利光誠一 5.7MB
p.211-213 第42回GSJシンポジウム・令和6年度地圏資源環境研究部門成果報告会
脱炭素と社会・経済が調和したトランジションに向けて—エネルギー・環境・資源制約へ対応する燃料資源地質研究— / 地圏資源環境研究部門広報委員会
1.4MB
p.214-218 地下微生物が天然ガスの起源を偽装!? / 眞弓大介・坂田 将・鎌形洋一・玉木秀幸・加藤創一郎・五十嵐健輔・佐藤朋之・皆川秀紀・西川泰則・Ellen Lalk・小野周平 1.8MB
p.219-222 温暖期なのに昔の東京湾は冷たかった?—過去の温暖期を生きた貝化石から水温の季節変化を復元— / 三木志緒乃・窪田 薫・中島 礼・棚部一成・山口飛鳥・白井厚太朗 966KB
p.223-226 塵も積もれば山となる?低濃度のリン酸塩でもサンゴの生育を阻害 稚サンゴの飼育実験から負荷量の重要性を検証 / 飯島真理子・安元 剛・安元 純・井口 亮・鈴木 淳 2.2MB
p.227-231 最終氷期(2万年前)以降の日本海水温変化復元に成功 〜2万年前の福井沖の年平均水温は現在のオホーツク海並みの約5 ℃だった〜 / 池原 研・岡崎裕典・小野寺丈尚太郎・谷崎恭平・西園史彬・江頭一騎・友川明日香・佐川拓也・堀川恵司 1.9MB
p.232-234 表層土壌評価基本図~中国地方~の刊行 / 原 淳子・土田恭平・川辺能成 593KB
ニュースレター
p.235 ニュースレター「干支コレクションアワード『巳』2位獲得!」 601KB