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日本の火山と火山地質図「岩手火山」
下司信夫(活断層・火山研究部門)
IWATE-VOLCANO written by Nobuo Geshi (Geological Survey of Japan, AIST)

岩手火山概要

岩手火山の地質と噴火活動 : 地質調査総合センターで火山の研究に携わる伊藤順一が自分の報告ページにまとめた岩手火山の地質と噴火活動の研究レポートです。岩手山火山地質図の紹介もなされています。

岩手火山

岩手火山

岩手火山は、地形的に西岩手火山と東岩手火山の山体に大別される、日本でも有数の大型成層火山の1つです。

岩手火山の活動は約30万年前から西岩手火山で始まり、成層火山の成長と山体の大崩壊を何回も繰り返してきました。有史時代にも活発な噴火活動が続き、江戸時代には東岩手火山で2回の大きな噴火が起こりました。これまでの噴火活動は山頂での爆発的噴火が特徴的ですが、特に享保年間には北東山麓の割れ目火口から溶岩流が噴出しました(焼走り溶岩、1732年)。大正時代には、西岩手カルデラ内の大地獄とよばれる活発な噴気地帯で小噴火が発生しています。

1998年からは、岩手火山直下で地震活動が活発化し、これとほぼ同時期にマグマの上昇とも判断できる地殻変動が観測されました。さらには西岩手火山で噴気活動が活発化するなどの現象がみられましたが、幸い噴火には至りませんでした。

岩手山
盛岡市の北にそびえる
南部富士とよばれる
美しい火山です。

 

 

 

 

 

火山地質図〜火山のおいたちをさぐる

 

火山地質図とは、日本の主な活火山を対象に、その火山の噴火史に注目して作られた地質図です。火山地質図には、溶岩や火砕流といった火山噴出物の分布や、噴火口の位置など火山の構造に関する情報が記載されています。また、その火山の形成史や活動に関する解説が付けられています。これまでに全国11の活火山の火山地質図が出版され、防災や火山研究の基礎データとして利用されています。





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