地質調査総合センター研究資料集, no. 402 GSJ Open-file Report, no. 402
English Abstract

国際標準地球磁場IGRFとその計算ソフトウェア(3)
Calculation of the International Geomagnetic Reference Field (3)

中塚 正 (産総研 地球科学情報研究部門)
Tadashi Nakatsuka (Institute of Geoscience, GSJ/AIST)


概 要

IGRFは,国際地球電磁気学会(IAGA)において採択された地球磁場モデルであり, 地球内部に起因する地磁気分布の大局的傾向を示すものである.

本研究資料は,『地質調査所研究資料集 no.184』に記した同じ題名の資料 (中塚,1992)の改訂版である.改訂点は,1992年以降2003年まで のIGRFモデルの採択状況に合わせた記述の追加とプログラムの更新であるが, 従来のFORTRANプログラムに加えてC言語に移植したものをも提示する.

国際標準地球磁場(IGRF: International Geomagnetic Reference Field)が 初めて制定されたのは1968年10月であり,その後度重なる改訂の結果, 2003年にはその第9世代のものが決定された. 1981年には,確定国際標準地球磁場(DGRF: Definitive IGRF)および 暫定国際標準地球磁場(PGRF: Provisional IGRF)なる概念が導入され, 予測値を示す磁場モデルとの区別を示す呼称法が作られたが, 「より正確な観測に基づく標準磁場モデルをなるべく早く広く共有する」 ことを期した最近の動きは,IGRF−PGRF−DGRFの区別だけでは 対応できなくなった. そこで,各時点では最善と考えられて決定された一連のモデルを世代番号で分別し, IGRF−PGRF−DGRFの区分と計算年ではなく,世代番号と計算年で 磁場モデルの区別を表現する方法が,採用されることとなった.

この決定に対応して,世代番号指定によるIGRFモデルの計算が行えるように, 計算ソフトウェアの改訂と係数データの設定を行ってある.

本文は次の構成となっている.
  1.は じ め に
  2.IGRFの概要(採択の歴史)
  3.IGRF計算基本式
  4.計算アルゴリズム
  5.計算プログラムの概要
  6.プログラム内容について
  7.使 用 法 (例)
  文 献
  付録1.IGRF計算FORTRANプログラムのソースリスト
  付録2.IGRF計算C言語プログラムのソースリスト
  付録3.付属のフロッピディスクの内容

この研究資料集に付属のフロッピディスクには,以下のファイルが収容してある.
ファイル名形式内 容
igrf.3a.doc MS Word 文書ファイル     本資料集の本文部分(15頁まで=前半).
igrf.3b.doc MS Word 文書ファイル 本資料集の付録部分(16頁以降=後半).
igrf.fテキストファイル FORTRAN プログラムのソース(付録1 に掲げたもの)
igrf.cテキストファイル C言語プログラムのソース(付録2 に掲げたもの)
igrf01.coefテキストファイル 第1世代IGRFのガウス係数データ.
igrf02.coefテキストファイル 第2世代IGRFのガウス係数データ.
igrf03.coefテキストファイル 第3世代IGRFのガウス係数データ.
igrf04.coefテキストファイル 第4世代IGRFのガウス係数データ.
igrf05.coefテキストファイル 第5世代IGRFのガウス係数データ.
igrf06.coefテキストファイル 第6世代IGRFのガウス係数データ.
igrf07.coefテキストファイル 第7世代IGRFのガウス係数データ.
igrf08.coefテキストファイル 第8世代IGRFのガウス係数データ.
igrf09.coefテキストファイル 第9世代IGRFのガウス係数データ.
index.html HTML文書ファイル本資料集の英文概要
indexJ.html     HTML文書ファイル本資料集の和文概要(この文書)