GSJニュースレター No.7  2005.4
第1回アジア国際地質図編集会議(IGMA5000)参加報告  宝田 晋治(地質情報研究部門) 
 北京において,2005年3月29日〜31日の3日間の日程で第1回アジア国際地質図編集会議(1:5M International Geological Map of Asia: IGMA 5000)が開催された.IGMA 5000は,アジア全域の500万分の1スケールの地質図を2005〜2010年の6年間で作成するプロジェクトであり,CAGS(Chinese Academy of Geological Sciences)のRen Jishun氏がとりまとめ役となっている.この会議は,2002年にパリで開催されたCGMW会議において提案され,2004年にフィレンツェで開催されたIGC国際会議で合意された.この地質図は,GISを使用して作成する数値地質図であり,紙に印刷した地質図や説明書のほかに,CD-ROMやWebでもデータが公開される予定である.同様の数値地質図は,ヨーロッパ地域で約10年前より作成されており,まもなく完成する予定である(IGME 5000).会議には,中国から約40名,CGMWから4名,日本から2名,モンゴルから1名,ロシアから2名,イランから1名,カザフスタンから1名,マレーシアから1名,タイから1名,北朝鮮から3名,韓国から3名の参加者があった.日本からは,地質情報研究部門の脇田浩二と宝田晋治の2名が参加した.

 会議の1日目は, まずRen Jishun氏がどのような形でIGMA 5000をとりまとめるか中国側の案を示した.また,CAGSのWang Jung氏は,数値地質図を取り扱う上で必要な,GISの内部構造やそのコード群の案を示した.午後は,中国側から提案された計画内容に基づいて,地質図の範囲,各地域の担当エリアやメンバー,基図となる地形図の作成方法,統一凡例の内容やその表現方法,地質構造区分などについて議論を行った.また,CGMWヨーロッパ地域担当副代表のKristine Asch氏によって,IGME 5000の内容や製作過程の概要が紹介された.

 2日目は,さらに,基図や凡例の表現方法,岩相区分,時代区分の詳細な議論を行うとともに,海域部分の地質図の取りまとめ方法を議論した.また, GISに使用するデータベースの内部構造やコード群を中心に,時代区分,岩相区分,地質構造をどのように分類し,具体的にどのようにコードを割り振るかを検討した.

 3日目は,地域ごとの各ワーキンググループに分かれて,今後の各国研究機関ごとの具体的な作業内容やスケジュールについて話し合いを行った.その後,今回の会議の決定事項を文章として取りまとめた.

 今回,第1回の会議に参加させていただいたが,今後,各国が協調して地質図を作成するに当たっては,GISを使用した数値地質図として取りまとめていくことが基本となりつつあることを強く実感した.残念ながら,地質調査総合センターでは,USGSやヨーロッパの各機関に比べて,GISを使った地質図の製作体制の構築が大幅に遅れているため,今後,こうした方面の強化が必要であると感じた.

 IMGE5000については,http://www.bgr.de/karten/IGME5000/に詳細が公開されています。





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GSJニュースレター No7 2005.4
(独)産業技術総合研究所地質調査総合センター
GeologicalSurvey of Japan,AIST