GSJニュースレター No.5  2005.2
地質標本館普及講演会「巨大津波の痕跡を探る!!」を開催  坂野 靖行 (地質標本館)
写真1 地質標本館普及講演会「巨大津波の痕跡を探る!!」で講演中の七山 太氏.
 地質標本館では地質調査総合センターで行なわれている研究の意義を広く一般市民に知ってもらうために,さまざまな広報・普及活動を行っています.その一環として2月5日に七山 太氏(地質情報研究部門)による普及講演会「巨大津波の痕跡を探る!!」を地質標本館映像室で開催しました.多くの人が関心を持っている昨年12月26日に発生したインド洋大津波の映像が紹介された後,北海道浜中町霧多布湿原の地下にある津波堆積物(砂層)の堆積年代と分布範囲の調査研究に基づき,同地には過去に何度も巨大津波が襲っていたことが説明されました.また茨城県の地震・津波被害についても解説がなされ,最後に津波知識の普及が津波被害の軽減につながることが強調されました.スマトラ沖地震発生のため参加者の津波に対する関心は高く,大変タイムリーな講演会となりました.参加者は50名を超え,会場は大盛況でした.多くの質問が寄せられ,特に自分たちが住んでいる場所に津波がくるかどうかといった質問が目立ちました.今後とも学会だけではなく広く一般向けにわれわれの研究成果を発信していくことが重要と考えます.

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GSJニュースレター No.5 2005.2
(独)産業技術総合研究所地質調査総合センター
GeologicalSurvey of Japan,AIST