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念頭挨拶−国際惑星地球年活動の成功を祈念して−
佃 栄吉 (地質調査総合センター代表)

写真:IYPEとロンドン地質学会創立200周年を祝って,Burlington House の中庭で上げられた4567個(一つを百万年として地球の年代を示す)の風船.


2008年を国連国際年とする国際惑星地球年(IYPE: International Year of Planet Earth)の活動がスタートしました.2007年から2009年の3年間がその活動期間です.日本では世界に先駆けて日本学術会議の下に国内委員会を立ち上げ、地質調査総合センターがその活動全体の事務局機能を担うこととしております.それは,この国際惑星地球年の意図する「社会のための地球科学」が我々の研究戦略の理念と同様であり,この機会に我が国の中核的地球科学研究機関として社会的役割を果たす必要があると考えるからです.皆様のご協力を切に望みたいと思います.

 1月10日には国際惑星地球年の始まりとロンドン地質学会の創立200周年を祝うイベントとして,学会事務局のあるピカデリーサーカスのBurlington House の中庭で百万年を1個と見立てた風船4567個分(地球の年代分)が空に上げられました(写真).地球の年代について分かりやすく表現しようとする試みで地球の年代に興味を持った小学生の質問に答えるものでもありました.国際惑星地球年の活動がねらうアウトリーチ活動を象徴する催しだったと思います.また,その日開かれたIYPE本部の理事会では,永年,アジアなどの自然災害軽減のために貢献され,前日本IYPE国内委員会委員長であった故大矢 曉氏を顕彰して,IYPEの終了セレモニーの際にIYPEの活動に貢献した個人・組織にSatoru Oya Medal を送ることが決定されました.なお,1月22日には日本の国際惑星地球年活動のスタートを記念するシンポジウムが多くの関係機関・学会の参加を得て東京大学の小柴ホールで開かれました.

 我々の自然災害,地球環境変動などに関する研究成果は社会にとって必ずしも心地よい情報となるわけではありませんが,それなくしては社会の持続的発展を望むことはできません.地質研究者の非常に長い時間スケールでものを考えるという得意の視点を生かして,社会に対して貢献していただきたいと思います.地質調査総合センターとしては国際惑星地球年の活動に加えて,日本のジオパーク推進,「地質の日」の制定など,今年中に明確なマイルストーンを設定したいと思っています.今年は地質調査所創立125年目にあたります.日本の地球科学にとって今まで以上重要な年になると思います.皆様の積極的な参加,貢献を期待します.




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