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第3回自治体−産総研地質地盤情報連絡会開催
伊藤 忍(地質調査情報センター)


写真1:北海道立地質研究所小澤 聡氏による講演の様子.
 2006年10月20日(金)に埼玉県北埼玉郡騎西町(きさいまち)の環境科学国際センターにおいて,第3回自治体−産総研地質地盤情報連絡会が開催されました.同センターには展示館が併設されていて,出席者の多くは会の始まる前に展示館を見学されていました.残念ながら筆者は会の準備に追われ,ほとんど見ることができませんでした.

 古宇田亮一産学官連携コーディネータの開会挨拶,主催者挨拶に続き,前半の自治体関係者の発表が始まりました.埼玉県環境科学国際センターの八戸昭一氏による同センターの地質地盤情報データベースについての講演では,埼玉県内のボーリングデータ約11000本について柱状図をデータベース化していることが紹介されました.また,入力ミスに起因する位置情報に誤りがある場合や,そもそも標高データが存在しない場合があるなどの問題点があり,修正・推定する努力を継続していることが報告されました.次に,東京都土木技術センターの中山俊雄氏による同センターの現状についての講演がありました.同センターは今年の4月1日に東京都土木技術研究所から改組されたばかりです.この改組によって,従来の「研究室」が「調査係」などの名称に変更されたとのことです.技術支援活動や,そのための調査・開発,技術情報の蓄積・提供に重点がおかれるようになったとのことですが,ニーズに対応することによって新たな研究テーマが生まれることもあるそうです.自治体関係者最後は,北海道立地質研究所の小澤 聡氏による同研究所のGIS情報公開についての講演でした(写真1).同研究所では,火山噴火履歴に関する既存の研究成果をまとめ,インターフェイスを整えた上で「火山防災データマップ」として公開しているものです.非常に洗練されており,大変使い勝手の良いものになっていると感じました.この後,環境科学国際センターの見学が行われ,廃棄物処分に関する研究や,地下水に含まれる有害物質の簡便な測定法に関する研究が紹介されました.

 後半に入り,産総研のWebGISについて地質情報研究部門の川畑大作氏の講演がありました.続いて事務局の下川浩一氏による地質地盤情報協議会の活動報告,古宇田コーディネータによる産業技術連携推進会議(産技連)の紹介とすすみ,この連絡会が産技連の分科会へと移行することが了承されました.最後に下川氏の挨拶で閉会となりました.






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