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水文学的・地球科学的手法による地震予知研究についての第5回日台国際ワークショップ報告
小泉 尚嗣(地質情報研究部門)


1.はじめに
写真1:産総研地質標本館前での記念写真.

写真2:ワークショップの風景.

2006年10月10日〜12日に標記ワークショップが,産総研地質調査総合センターと成功大学防災研究センターとの共同研究である「台湾における水文学的・地球化学的手法による地震予知研究」の一環として,つくば中央第7事業所他にて開催された.10月10日にワークショップ,11日〜12日には静岡県御前崎市周辺への巡検が行われたが,ここでは10日のワークショップについて主に報告する.参加者は約30名であった(写真1,2).

2.ワークショップの概要
 主催者を代表して,産総研の佃 栄吉研究コーディネータ(地質担当)が最初に挨拶を行った.引き続いて午前と午後のセッションにわけて表に示す内容で発表と質疑応答があった.

3.感想等
 台湾における地震に伴う地下水・地下ガスの変化に関する組織的な研究は,2001年からスタートし2005年に第1ステージを終え,2006年から4ヵ年計画で第2ステージが始まっている.産総研は2001年の研究スタート時から協力を行ってきた.2001〜2005年が日本と台湾でのこの分野における知識と技術の共有のステージであったとすれば,次の4年間は,ともに手を携えてこの分野の研究発展を図るステージである(小泉,2005).メカニズム解析からいうと,従来の静的な地震時体積歪変化のみの見積もりに基づく地震時地下水変化の評価から,液状化や透水性の変化も考慮したダイナミックな解析を行っていく必要がある.また,谷川氏や加納氏の発表にあるように,困難ではあっても,地震の発生メカニズム解明に貢献できるような研究にもトライしていく必要があるだろう.

4.終わりに
 本ワークショップの講演論文集は,過去4回分の論文集(地質調査総合センター研究資料集の384,403,420,441号)と同様に,http://www.gsj.jp/GDB/openfile/index_j.htmlからダウンロードできるようにする予定である.





表:ワークショップ プログラム

10:00

佃 栄吉(GSJ代表,研究コーディネータ):挨拶
10:10 中村 衛(FSUR),Numerical simulation of the observed strain field in the south Ryukyu region
10:40 谷川 亘(JAMSTEC),Transport properties and its implication of pore pressure change due to frictional heating during 1999 Taiwan Chi-Chi earthquake
11:10 加納靖之(DPRI),Heat Signature on the Chelungpu Fault Associated with the 1999 Chi-Chi, Taiwan Earthquake
11:40 LAI W.-C.(DPRC)The study of seismic-induced groundwater level changes in porous sediment and sedimentary rock
12:15 写真撮影会(第7事業所1階ロビー)
12:30 Lunch Meeting
14:00 LU C.-W.(NKFUST)Explanation for pore water pressure build-up process of sandy deposits due to seismic excitement using a numerical tool
14:30 浅井康弘(TRIES),Trigger and Mechanism of Co-seismic Groundwater Level Changes
15:00 LEE T.-Y.(LUT),Comparison of Several Anomaly Detection Methods on the Seismic Groundwater Level Series
15:30 休憩
16:00 風早康平(GSJ),Upwelling of volatiles from the mantle and the subsiding slab through faults and tectonic lines at Kinki district, Japan
16:30 角森史昭(LECUT),Spike-like Emission of Methane from Groundwater at Omaezaki 500m Well
17:00 小泉尚嗣(GSJ),Long-term groundwater level changes on the focal region of the 1999 Chi-Chi earthquake, Taiwan
17:30 議論
18:10

懇親会


DPRC
Disaster Prevention Research Center, National Cheng-Kung University
DPRI 京都大学防災研究所
FSUR 琉球大学理学部
GSJ 産総研地質調査総合センター
JAMSTEC 海洋研究開発機構
LECUT 東京大学地殻化学実験施設
LUT Leader University, Taiwan
NKFUST National Kaohsiung First University of Science and Technology
TRIES 東濃地震科学研究所



参考文献
小泉尚嗣(2005),地震学会ニュースレター,17,4,8-9.





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