GSJニュースレター NO.19 2006/4

第1回震災対策技術展/自然災害対策技術展九州報告

谷島 清一(地質調査情報センター)

写真:宮下氏による講演会の様子.


 2006年3月22日(水)〜23日(木)の2日間,神戸(1月),横浜(2月)に続いて今年度から新たに福岡でも,第1回震災対策技術展/自然災害対策技術展が開催されました.会場となったのは,福岡市の福岡国際センターです.主催者発表の登録来場者数は,22日(水)651名,23日(木)747名の計1,398名でした(地質調査総合センターのブースには300余名の来場者がありました).震災・災害への備え,震災・災害直後の緊急対応力,救援・復旧活動,その他自然災害対策技術,防災対策,渇水対策,新たな都市づくりについて,国・地方公共団体,公共・民間施設,一般企業が展示や実演を交えて出展していました.

 産総研地質調査総合センターでは「産総研による警固断層調査」と「産総研地質調査総合センターの紹介」の2つのテーマに関するポスター展示をするとともに,来場者にGSJおよび関連研究ユニットのパンフレットを配布し,研究成果の公表や地質情報の普及に努めました.また,震災対策技術展で初めての試みとして,5万分の1および20万分の1地質図幅「福岡」,20万分の1数値地質図「中国西部,九州及び南西諸島」,「全国主要活断層活動確率地図」などの地図及び日本の火山等の絵はがきを販売し,中には盛況で完売する出版物も出るような状況でした.さらに福岡のTV局の取材もありました.

 22日(水)の午後には,「福岡県西方沖地震と警固断層の活動履歴」と題して活断層研究センター活断層調査研究チーム研究員の宮下由香里氏が講演を行い,活断層研究センターが2005年から2006年にかけて警固断層沿いで実施したトレンチ調査やボーリング調査の結果をはじめ,これまでに得られている様々なデータを基に,警固断層の将来の活動予測について紹介を行いました(写真).地元に密着した内容であるためか,会場の座席数(48名)を大幅に上回る74名の参加者があり,主催者の担当者が大慌てで補助椅子を用意するなど大変な盛況ぶりでした.聴講者としては,国や地方公共団体の防災関連部署や機関,一般企業,コンサルタント関係,大学の研究者ばかりでなく,多数の地元住民が来場しました.また,講演を聞いたかたの多くが展示ブースを訪れ,さらに詳しい内容について熱心に質問されていました.




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