GSJニュースレター NO.16 2006/1

日タイ研究協力ワークショップ2005に参加して
大久保 泰邦(地質調査情報センター)

日タイ研究協力ワークショップ2005のオープニングの様子(2005年12月15日)

 
産総研,タイ科学技術省傘下の国立科学技術開発局およびタイ科学技術所が主催する日タイ研究協力ワークショップ2005が2005年12月15日〜16日に,バンコクにおいて開催された.テーマは環境とエネルギー,エネルギーとバイオマス,環境技術,情報議技術,ジオグリッド(Geo-GRID)であった.
ワークショップは,開会式引き続いて,それぞれの研究テーマについてタイ側,日本側から報告があり,2日目の最後のセッションでテーマごとに今後のアクションプラン等をまとめる,という形式で進められた.
地質調査情報センターはグリッドセンターと連携をとり,ジオグリッドをアジアに導入することを企画している.グリッド(GRID)とは複数のコンピュータをネットワークで結び,数百テラバイトといった大容量のデータストレージと大規模演算処理を提供するインフラストラクチャーである.すでにタイ科学技術省傘下の国立電子・コンピュータ技術研究センター(NECTEC)を含むアジア太平洋を結ぶApGRID(Asia-Pacific GURID)が設立されている.地質調査情報センターは,GRIDにそれぞれの国のニーズに応じて地球科学データを載せ,加工し,表示・出力を行ってもらうシステム(ジオグリッド)構築を構想している.
 
タイの場合,地球科学データを管理している機関は,CCOPへの代表を出している鉱物資源局(DMR)である.今回はこのワークショップにDMR,CCOPのChen事務局長らにも参加していただき,産総研からGRIDの紹介,NECTECからタイのGRIDシステムの紹介,CCOPから地質情報セクタ-の活動報告,DMRから地質情報技術の応用例の紹介,今後のアクションプランについて議論した.

 まとめのセッションでの結論は,今後のアクションプランとして,アジアのGRID関係者,GRIDの利用者であるCCOPメンバー,地球科学データのプロバイダーらが集まるワークショップを開催すること,地球科学分野でのニーズを議論すること,GRIDに関するトレーニングを行うこと,である.今後これを実現するために,予算化,CCOP関係者への説明などを行うこととした.


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