GSJニュースレター NO.14 2005/11

第4回東南アジア岩盤工学ワークショップ(バンコク)報告
真田 佳典 (京都大学大学院工学研究室)

開会式に臨む(左から)京都大学 芦田 讓教授,京都大学大津宏康教授,ETLおよびカセサート大学Warakorn Mairiang教授,AIT Noppadol 助教授. 
 2005年9月27日に,タイ,バンコクのEIT(Engineering of Institute Thailand;タイ王立工学会)ビルディングにおいて,京都大学(京都大学国際融合創造センター,京都大学大学院工学研究科社会基盤工学専攻,都市社会工学専攻,都市環境工学専攻),EIT,AIT(Asian Institute of Technology;アジア工学大学院)主催,(社)物理探査学会の講演により第4回東南アジア岩盤工学ワークショップ(バンコク)(EIT-JAPAN-AIT Joint Workshop)が開催された.本ワークショップは,2002年より京都大学とタイのEITおよびAITとの主催によるものである.参加人数は106名(タイ:80名,日本:26名)であった.産総研地質調査情報センターからは地質調査企画室の大久保泰邦が参加した.

 本年のワークショップでは,メインテーマをGeo-Risk Engireering & Management とし,"Geo-Risk Engineering - Natural Hazard" "Geo-Risk Engineering - Risk Management" "Geo-Exploration and geophysics" "Landslide, Slope Stabiloty and Relative Fields"の4つのセッションについてあわせて30の口頭発表及びポスター発表が行われた.開会式の後には,特別講演として京都大学清野純史助教授による地下施設からの非難シミュレーションの研究が発表された.タイでは2005年1月に地下鉄事故による惨事があったため非常に感心が高かった.Geo-Risk Engineering - Natural Hazard のセッションでは,Thamu Harnpattnapanich博士より2004年12月に起きたスマトラ大地震についての基調講演があり,日本からはそれに伴う津波についての発表があった.Geo-Risk Engineering - Risk Managementのセッションでは京都大学大津宏康教授によるリスク工学の基本的な概念や重要性を述べた基調講演の後,日本とタイにおけるライフライン,ダム,トンネルについてのリスク管理に関する研究が発表された.Geo-Exploration and Geophysics のセッションでは,京都大学芦田 讓教授による日本の物理探査技術に関する基調講演の後にタイでの石油探鉱の研究成果などが発表された.Landslide, Slope Stability and Relative Fieldsのセッションでは,Warakorn Mairiang博士によるタイの斜面滑りについての基調講演の後,斜面の調査・モニタリング・管理手法の発表があった.

 近年,タイではトンネル,ダム,高速道路,地下鉄,空港などをはじめとする調査手法,施工管理,メンテナンス技術への感心は高い.また,近年不幸にも自然災害や事故が続いたこともあり,予定時間を1時間も越えたにもかかわらず,最後まで熱心な講演と活発な質疑応答が行われた.これらの技術に関して日本・タイ両国で協力できることも多いと考えられ,今後も本ワークショップを継続していくことが最後の挨拶で述べられて閉会した.

 



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