GSJニュースレター NO.14 2005/11

写真1 参加者写真.
写真2 基調講演.
写真3 記念品贈呈.
CCOP-AIST/GSJ トレーニングプログラム(Groundwater Project)参加報告
宮越 昭暢 (地圏資源環境研究部門)

 CCOP(Coordinating Committee for Geoscience Programmes in East and Southeast Asia)のGroundwater(GW)プロジェクト「Groundwater Assessment and Control in the CCOP Region」のトレーニングプログラムが,タイ国バンコク市で10月31日から11月4日に開催された.本プログラムはCCOPとAIST/GSJの共催である.出席者はカンボジア,中国,インドネシア,日本,韓国,マレーシア,パプアニューギニア,フィリピン,タイ,ベトナムから29名,またCCOP事務局から Chen Shick Pei事務局長他3名の合計33名であった.日本からは,佃GSJ代表,大久保地質調査企画室長,矢野地圏資源環境研究部門副部門長,丸井同部門主任研究員,伊藤同部門流動研究員および筆者が出席した.

 地下水プロジェクトは(1)Groundwater Environment and Management in the Urban Castal Area(リーダー国:日本),(2)Groundwater Evaluation Using Monitoring System(同:韓国),(3)Groundwater and Land Subsidence Monitoring(同:中国)の3つのサブプロジェクトに分かれて活動を行っている.今回のトレーニングプログラムは,これらサブプロジェクトを遂行するために,メンバー国が必要な知識や技術を習得することを目的として日本が中心となり企画と運営を行った.

 トレーニングプログラムの初日(10月31日)は,午前中に参加者全員で写真撮影(写真1)を行った後,Chen氏,佃氏及びGWプロジェクト議長である丸井氏が基調講演を行った(写真2).各国の連携と協力が再確認され,Chen氏より佃氏,丸井氏に共催への感謝の証として記念品の贈呈が行われた(写真3).その後「Groundwater and Subsurface Thermal Observation for Flow Simulation」として,筆者が東南アジア各国で適用可能な地下水流動研究におけるデータ観測方法と解析方法についての講演を行った.地下水温度測定を用いた地下水流動解析は簡便かつ高精度のためメンバー各国で適応可能性が高く,学術的な講義に留まらず技術者養成の一環としても有意義であった.

午後は,伊藤氏が「Groundwater Observation and its Problems」として沿岸域の地下水環境について,地下水の海底湧出量の推定方法について国内での研究事例が紹介された.その後,Smkid Buapeng氏(タイ国資源環境省)により,バンコクの地下水環境問題について,現状と対策についての紹介があり,活発な意見交換が行われた.

 筆者は1日目のみの参加であったが,各国の地下水環境への感心の高さがひしひしと感じられ,2日目以降も有意義な議論がなされたことを疑わない.現在,CCOPメンバー国は水資源の不足や安全な飲料水の確保に苦慮しており,GSJがこれまで蓄積してきた地下水資源の開発や環境管理に関する手法や技術は非常に有効である.今回のトレーニングプログラムのように,GSJに蓄積された知識と経験を積極的にメンバー国にフィードバックすることで,更に彼らの熱意や要求に答えることができ,プロジェクトの成果に貢献できると考える.

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