GSJニュースレター No.1  2004.10
CCOP年次総会がつくばで開催予定‐アジアの持続的発展に向けて‐  大久保 泰邦 (地質調査情報センター
 CCOP年次総会が,今年11月14日−18日につくば国際会議場で開催されます.主催は産総研と東・東南アジア地球科学調整委員会(CCOP),後援は外務省,経済産業省です.

CCOPは,地球科学を通じて東・東南アジア地域の経済発展と生活向上に貢献することを目的とし,国連アジア極東経済委員会 の付属機関として1966 年に設立されました.現在,11 ケ国(中国,インドネシア,日本,韓国,カンボジア,マレーシア,パプア・ニューギニア,フィリピン,シンガポール,タイ,ベトナム) が加盟しています. 年次総会はこの11ヶ国の持ち回りで開催されており,このたび第41回年次総会が,9年ぶりに日本で開催されることになりました.

総会では,エネルギー・資源,地球環境,地球科学情報をテーマとしてCCOP事務局や各国からの1年間の活動報告(カントリーレポート)の他,各国が現在取り組んでいる課題についての討論を行う技術セッション,そして参加機関の活動や最新の研究成果を紹介する展示会を計画しています.総勢100名を超える加盟各国の地質調査研究機関・鉱物資源局・石油公社等の幹部や欧米の協力国の代表の参加が見込まれています.

この中で展示会は新しい企画で,産総研の他,石油天然ガス・金属鉱物資源機構などの政府関係機関・研究所,大学,企業が出展する予定です.

技術セッションでは,アジア版地下水管理技術・海岸環境保全技術を議論します,経済発展が進むアジアにおいて,発展を妨げる環境悪化が課題となっています.例えば,農業や工業の基盤となる地下水の水質や量の管理の問題であり,マングローブの伐採,ダム建設や工業用地建設など急速な開発によって引き起こされる海岸環境破壊の問題であります.

CCOPはアジアの人々の声が聞こえる場です.アジア諸国は,開発を優先して先進国の技術を導入してきましたが,発展が進むにつれて,発展に伴う環境破壊がその発展を妨げることに気づき始めたのだと思います.そこでアジアが必要することは,持続的発展のための技術です.このようなことをアジアと先進国の間で議論できる場にするため、公式の場だけでなく,レセプション,地質見学会,レディ-スプログラムなども計画します.お問い合わせは以下の通りです.

独立行政法人産業技術総合研究所地質調査情報センター地質調査企画室
松林修・大久保泰邦
電話:029−861−3635 Fax:029−856−4989

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GSJニュースレター No.1 2004.10
(独)産業技術総合研究所地質調査総合センター
GeologicalSurvey of Japan,AIST