地中熱ヒートポンプ

地中の温度はおおよそ地下20mよりも深くなると, 1年を通して15~18℃程度と一定に保たれています. これは, 地下水が冬は温かく, 夏は冷たく感じられることからもわかります. この安定した地下温度環境を冷房や暖房のエネルギー源として利用するのが「地中熱利用システム」です. 地中熱は, 道路・歩道の消雪などにそのまま使うこともできますが, 冷房や暖房に使うときは, 多くの場合, ヒートポンプを用いて採熱量を上げています. ヒートポンプとは, 「熱のポンプ」のことであり, 低温の熱たまりから高温の熱たまりまで熱を送り出す装置のことで, エアコンなどの空調に使われています. 地質標本館では, 1階映像室の冷・暖房用として, 地中熱利用ヒートポンプシステムを導入し, 実証実験を行うと同時に, 来館者に対して本システムにより節電が可能であることを理解してもらう取り組みを行っています.