つくば学園都市の地質

筑波研究学園都市がひろがる平地は, 標高20m程度の台地「筑波台地」です. この台地は, 利根川の南の下総台地に続きます. 台地は約10数万年前の新生代第四紀の後期の「下総層群」とよばれる地層でできています. 下総層群は, 当時, 今の関東平野に当たる場所まで入り込んでいた内湾にたまった地層です. その上には, 「関東ローム層」とよばれる風化火山灰層が重なっています. 台地の地層の重なる様子は, 壁近くにあるボーリング試料で見ることができます. また, 昔の内湾に密集して生息していた貝の化石も, 標本として展示されています.
研究学園都市の背後にそびえる筑波山は, 台地と違い硬い岩石からできています. 筑波山の山頂付近には, 筑波山神社のご神体になっている斑れい岩が分布します. 中腹から山麓, そして東側に続く丘陵には, 花崗岩や変成岩(結晶片岩)が分布します. 一方, 北へ伸びる山地には, 花崗岩と中生代ジュラ紀の付加体堆積岩が分布します. 2階テラスの「郷土の岩石」コーナーでは, これらの岩石類の標本を展示しています. 壁面には, 花崗岩マグマが堆積岩層に貫入する様子を示す, 大きな岩石プレートも展示しています.