05021_1970
地域地質研究報告
5万分の1図幅
青森(5) 第 21 号
地質部 大沢穠
地質部 平山次郎
昭和 45 年
地質調査所
目次 I. 地形 II. 地質 II.1 概説 II.1.1 層序 II.1.2 地質構造 II.2 黒石沢層 II.3 大童子層 II.4 赤石層 II.5 舞戸層 II.6 鳴沢層 II.7 立山層 II.8 黄金山層 II.9 段丘堆積層 II.10 岩木火山 II.10.1 古期成層火山 II.10.2 新期成層火山 II.10.3 寄生火山 II.10.4 中央火口丘 II.10.5 赤倉沢泥流堆積物および未区分泥流堆積物など II.11 砂丘堆積層および冲積層 III. 応用地質 [ III.1 ] 石材 文献 Abstract
地域地質研究報告
5万分の1図幅
(昭和 44 年稿)
青森(5) 第 21 号
五所川原地域の新第三系の層序ならびに岩木火山について, 弘前大学教育学部の宮城一男助教授および, とくに岩井武彦助教授から, 第四系について東北大学の中川久夫博士から有益な御教示をいただくことができた。 地質図に記入した重力異常の分布は, 石油開発公団が地質調査所に依頼して昭和 32 年に測定した結果(小川健三, 1957)を, 石油開発公団の許可をうけて発表させていただいた。 また同公団の厚意により, 森田 SK-1 と梅沢 SK-1 の2本の試掘資料を利用させてもらった。 以上, 深く感謝する次第である。 なお, 岩木火山について, 本所の沢村孝之助技官および一色直記技官より, 現地において多くの御教示を賜つた。
五所川原地域の地形は, 北部~東部の第四系からなる地域, 中央部~南西部の岩木火山地域と, 西端部の上部新第三系からなる地域とに分けることができる(第 1 図)。
北部~東部の第四系からなる地域は, 海抜 50 m 以下のいく段かの平坦面を有する緩やかな台地と, 現在の河川の水位と大差のない冲積原とからなり, 北西部の海岸には砂丘が発達している。 この地域を南北に岩木川が蛇行しながら北流している。
岩木火山は, 本地域から南隣の弘前地域の北部まで広く分布し, そのほぼ中央(南隣の弘前地域内)に, 分布面積に比較して, すこぶる小型(長径 2.5 km, 短径 1.7 km)の不完全なカルデラを有している。 外輪山は, 爆裂火口, 火口瀬などのため破壊され, わずかに北東壁をとどめているにすぎない。 そのなかの中央火口丘(海抜 1,625.2 m)は小さな円錐形の美しい山容を示している。 本火山には 10 ヵ所以上に達する爆裂火口跡がみられ, また裾野の発達がすこぶるよく, とくに北東麓 [ ← 岩木山の山頂の北東方 10 km 程度 ] には 伝次森山 ・焼山・ 御月山 ・大森山・ 手白森 などの 60 コ以上の泥流丘(mud-flow hill)がみられる。 河川は, 外輪山から外側に向かって流れ, 火山特有の放射谷を形成している(第 2 図・第 3 図・第 4 図および第 5 図)。
西端部の上部新第三系からなる地域は, 海抜 200 m 以下の地形の緩やかな丘陵をなしている。 山地の起伏量は小さく, 谷密度が密であって, 複雑な地形を呈している。
五所川原地域の地質は, 東北 裏日本 緑色凝灰岩地域に特有の新第三系のうち, 上部の岩層およびこれらを被覆している第四紀の岩木火山噴出物, 洪積層および沖積層とからなる。 この地域の地質を総括して第 1 表に示す。 なお, 本地域付近の地質略図, 等重力線図および新第三系の復原断面図を第 6 図・第 7 図に示す。
| 時代 | 地層名 | 岩相 | 火山活動 | 備考 | ||||
| 第四紀 | 現世 |
沖積層・
砂丘堆積物 | 砂・礫・粘土 |
岩
木 火 山 |
安
山 岩 | |||
| 更新世 | 第2段丘堆積物 | 砂・礫・粘土 | ||||||
| 第1段丘堆積物 | 砂・礫・粘土 | |||||||
| 黄金山層 |
火砕岩・シルト岩・砂岩・
砂・礫・粘土 | |||||||
| 新第三紀 | 鮮新世 |
立山層(50~100 m)
鶴ヶ坂凝灰岩 |
砂岩
酸性凝灰岩 |
酸
性 凝 灰 岩 | ||||
|
鳴沢層
(100~265 m) |
砂岩 酸性凝灰岩 | |||||||
| 中新世 |
舞戸層
(30~600 m) | シルト岩 | ||||||
| 酸性凝灰岩 | ||||||||
|
赤石層
(30~600 m) | 黒色泥岩 | |||||||
| 硬軟互層 | ||||||||
|
大童子層
(30~200 m) |
硬質頁岩
酸性凝灰岩 | |||||||
|
黒石沢層
(400 m +) |
安山岩火山礫凝灰岩
安山岩凝灰角礫岩 |
安
山 岩 | ||||||
|
玄武岩火山礫凝灰岩
玄武岩凝灰角礫岩 |
玄
武 岩 | |||||||
|
秋田県
男鹿半島 (藤岡, 1959) |
青森県
深浦地域 (盛谷, 1968) | 青森県 鰺ヶ沢地域 | 青森県 五所川原地域 |
青森県
弘前地域 (大沢, 1962, 1969) |
青森県
金木地域 (藤井, 1966) | ||||
|
(北村,
1957) |
(岩佐,
1960) | 西部 | 中部~東部 | ||||||
|
鮪川層
(130 m +) |
立山層
(50~100 m) 鶴ヶ坂凝灰岩 (10~130 m) | 高野石英安山岩 |
立山層
(50~100 m) 鶴ヶ坂凝灰岩 (0~20 m) | ||||||
|
脇本層
(780 m ~) | 鳴沢層 |
鳴沢層
(200 m) |
鳴沢層
(100~250 m) |
鳴沢層
(180~265 m) |
東目屋層
(100~200 m) |
味噌ガ沢層
(20~200 m) | |||
|
北浦層
(400 m) | 舞戸層 |
舞戸層
(400 m) |
舞戸層
(150~600 m) |
舞戸層
(30~100 m) |
大秋層
(250~600 m) |
塩越層
(10~200 m) | |||
|
船川層
(600~865 m) |
赤石層
(20~250 m) |
赤石層 |
赤石層
(400 ~1,200 m) |
赤石層
(200~600 m) |
赤石層
(45 m~) |
相馬
集塊岩層 (300 ~700 m) |
松木平層
(250 m) |
小
泊 層 | |
|
女川層
(195~300 m) |
大童子層
(40~150 m) | 大童子層 |
大童子層
(200 m) |
大童子層
(50~200 m) |
大童子層
(30~200 m) |
木羽内川層
(150~400 m) | |||
|
西黒沢層
(20~156 m) |
田野沢層
(20~80 m) | 田野沢層 |
田
野 沢 層 |
田野沢層
上部 |
↑ ?
↓ ? |
湯口山層
(150~500 m) | |||
|
台島層
(250 m) |
大戸瀬層
(1,000 m +) | 大戸瀬層 |
大戸瀬
凝灰岩層 |
黒石沢層
(400 m +) |
黒石沢層
(150~450 m) | ||||
|
門前層群
(1,100 m) |
藤倉川層
(500 m) |
藤倉川層
(600~800 m) | |||||||
新第三系は大別して, 下位から黒石沢層・ 大童子 層・赤石層・ 舞戸 層・鳴沢層および 立山 層に分けられる。 まわりの地域との層序対比表を第 2 表に示す。
黒石沢層は地表下 500~1,400 m(五所川原市街地付近では 200 m ?)に分布し, 下部は玄武岩凝灰角礫岩・火山礫凝灰岩および凝灰岩から, 上部は安山岩凝灰角礫岩・火山礫凝灰岩などから構成されている。
大童子層は黒石沢層を被覆して 地表下 400~1,200 m(五所川原市街地付近では冲積層の直下 ?)に分布し, 下部は酸性凝灰岩から, 上部は硬質頁岩から構成されている。
赤石層は大童子層を整合に被覆して, 地表下 350~500 m(五所川原市街地付近では冲積層の直下 ?)に分布し, 黒色泥岩から構成されている。
舞戸層は赤石層を整合に被覆して, 本地域の西端部に露出し, 泥岩を主としている。
鳴沢層は舞戸層を整合に被覆して, 本地域の西部に露出し, 泥岩を主とし酸性凝灰岩を挾有している。
立山層は本地域の北東端にわずかに露出し, 下位から酸性凝灰岩および凝灰質砂岩からなる。
つぎに新第三系の構造発達史について, まわりの地域をあわせて次に述べる(第 7 図参照)。 南隣の弘前地域では, 中新世初期頃から相対的沈降が始まり, 黒石沢層の下位にくる藤倉川層を堆積した。 弘前地域では、 いまだ本格的な海侵を蒙らず, 堆積はおそらく陸上(一部浅海)で行なわれた。 この間に輝石安山岩熔岩と同質の火山砕屑岩などを噴出した。 その後同じく輝石安山岩熔岩と同質の火山砕屑岩を主とする黒石沢層を堆積したが, 次第に海侵を受けて行ったと考えられる。 五所川原地域ではこの時期に同じような火山岩類を多量に堆積している。
つぎの [ 弘前図幅地域に出現している ] 湯口山 層および [ 弘前図幅の南西隣の中浜図幅地域に出現している ] 早口川 層(両層とも黒石沢層の上位の地層)の堆積時には, 弘前地域南部の秋田・青森県境一帯では, すでに相対的隆起地帯と沈降地帯との分化のきざしが起こっていた(大沢, 1962)。 また, 盛谷(1968)によれば, 青森県 深浦地域でも, この時期に以前から芽ばえていた相対的隆起帯と沈降帯との構造的分化が起きている。 五所川原地域の大部分はおそらくこの相対的隆起地帯にあたり, この時期の堆積物をほとんど累積せず(もしくはごく薄いため, 大童子層の堆積当時までに削はくされた), 西黒沢階の堆積盆の周縁部であったと推定される。
つぎの大童子層および赤石層(上部中新統の含油第三系)の堆積当時は, 青森県下の全域からみると, 最大海侵および最大沈降が生じた。 しかしながら, 堆積盆内では層厚の変化は, 前の時期にくらべて著しく大きく, 昇降運動の地域的分化が活発化したものと考えられる。 すなわち, 五所川原地域の中部~東部では大童子層の層厚は 30~200 m, 赤石層の層厚は 45 m 以下であるが, 東隣の青森西部地域では, 岩佐三郎(1962)によれば, 大童子層相当層が 400~1,000 m, 赤石層相当層が 200~600 m あり, また, 西隣の鯵ガ沢地域でも赤石層が 600~1,000 m もある。 このことは, 五所川原地域中部~東部が 堆積盆地の内の周縁部もしくは微沈降地域に位置していたことを示している。
つぎの舞戸層堆積当時についても同様の傾向がみられる。 すなわち, 舞戸層の層厚は西隣の鯵ガ沢地域で 600~800 m, 東隣の青森西部地域で 200~1,400 m であるにもかかわらず, 本地域の中部~東部では 30~100 m である。
つぎの鳴沢層の堆積時についても同じで, 本地域の鳴沢層の層厚は東隣の青森西部地域より薄く 100~265 m にすぎない。
上述したように五所川原地域の中部~東部は, 黒石沢層の堆積後にひきつづき相対的隆起地帯であったと考えられる。
第四紀には岩木火山の噴出物, 洪積層および冲積層がある。 岩木火山は 主として(橄欖石)紫蘇輝石普通輝石安山岩の熔岩および火山砕屑岩からなり, 中央に小型のカルデラを有する成層火山であって, 鳥海火山帯に属しており, 洪積世初期から現世に至るまで活動している。
五所川原地域における新第三系の地質構造は, 大局的にみて N - S または NNW - SSE 性の褶曲構造によって特徴づけられ, 西から鰺ガ沢背斜構造(西隣の鯵ガ沢地域内, 第 8 図参照), 鳴沢向斜構造および五所川原背斜構造がある。 鳴沢向斜構造は負の重力異常とほぼ完全に一致する。
向斜軸の方向はほぼ N - S, 翼部の傾斜は鳴沢層中で 10~20°の緩傾斜であり, 向斜軸は N 方向に緩く沈下すると考えられる。 五所川原背斜構造は正の重力異常とはば一致し, 重力異常からみて, 背斜軸の方向は NNW - SSE であるが, 北に行くにしたがい NNE - SSW になると推定される。 翼部の傾斜は梅沢 SK-1 試錐 [ ← 図幅地域の東端・南北中央付近 ] のデータからみて, 10°以上である。 この背斜はその軸が北と南に沈下する大きなドーム構造であろう。 この両構造のあいだにも, 岩佐三郎(1962)によれば, 森田 SK-1 [ ← 図幅地域中央やや西の 狄ケ館溜池 の北東方 500 m ] の西方の NS 性の背斜構造(森田背斜構造)と 岩木川に沿う同じく NS 性の向斜構造が指摘されている。 これらの構造は重力異常に現われてないところからみて, 連続性にとぼしいものであろう。 森田背斜構造(岩佐三郎, 1962)と鳴沢向斜構造との間付近を境として新第三系のうち, とくに赤石層と舞戸層の層厚が, 西部では各々 200~600 m, 150~600 m であるのに対し, 東部では各々 45 m 以下, 30~100 m であって極端に薄くなっている。 すなわち, 森田背斜構造と鳴沢向斜構造とは 堆積盆の周縁部と中心部との境に形成された褶曲構造である。 このことは, 五所川原背斜構造についてもいえる。 すなわち, この構造付近では, 大童子層が 30~200 m, 赤石層が 45 m 以下, 舞戸層が 30~100 m というようにいずれも薄い。 これに対し, 岩佐三郎(1962)によれば東方に行くに従い急激に厚くなり, 大童子層相当層が 400~1,000 m, 赤石層相当層が 200~600 m, 舞戸層相当層が 200~1,400 m の層厚を示している。 これら褶曲構造はほとんど第四系に被覆されているので, こまかいことは不明であるが, おそらく NS 性もしくは NNW - SSE 性の断層を伴っていることと考えられる。 これらの褶曲構造の生成は, 遅くとも大童子層の堆積当時から開始されていたと考えられ, 完成されたのは, 鳴沢層の堆積後であろう。 五所川原背斜構造は著者ら・角清愛および盛谷智之(平山ほか, 1961)が津軽・北秋田地域の地質構造の特徴として指摘した第1級の隆起帯 [ 以下の [注] 参照 ] にあたると考えている。
黒石沢層(命名 : 斎藤正次, 1951)は南隣の弘前地域の南部に藤倉川層を整合に被覆して分布しているが, 本地域内では地表に露出せず, 試掘井で確認されるのみである。
模式地 : 秋田県 北秋田郡 藤里村 黒石沢流域
層厚 : 400 m +
岩相 : 下部の層厚 150 m + は玄武岩凝灰角礫岩・火山礫凝灰岩および凝灰岩からなる [ 地層の記号 Nb ] 。 上部の層厚 250 m ± は安山岩凝灰角礫岩・火山礫凝灰岩などからなる [ Na ] 。
層位関係 : 不明
化石 : 不明
大童子層(命名 : 斎藤林次ほか, 1954) [ 以下の [注] 参照 ] は西隣の鯵ガ沢地域内に分布しているが, 本地域内では地表に露出せず,試掘井で確認されるのみである。
模式地 : [ 本図幅の西隣の ] 鯵ガ沢地域内の深浦町 大童子川の中流の流域
層厚 : 30~200 m
岩相 : 硬質頁岩および酸性軽石凝灰岩からなる。 硬質頁岩は暗灰色, 堅硬, 緻密で, 板状層理の著しい珪質な頁岩であって, 本層の上部に多い。 森田 SK-1 試錐ではきわめて薄く, 層厚は 2.5 m 内外である。 上述の板状層理は頻繁にくり返す白黒の縞状構造に由来する。 白色部は厚さ 0.1~0.3 m, 黒色部は厚さ 0.1 m 内外である。 いずれも非常に硬く, 貝殻状断口をしめす。 これら白色部と黒色部は, いずれも新鮮な部分は暗褐色を呈するが, 風化面では対照的な色調にかわる。 肉眼観察では黒色部の方が, 白色部に較べて, より珪質な印象をうける。 酸性軽石凝灰岩は灰白色, やや軟弱, ベントナイト質であって, 本層の下部に多い。 西隣の鯵ガ沢地域内では, 本層の基底部に層厚 1~2 m の海緑石砂岩がある。
層位関係 : 本層と黒石沢層との関係は多分不整合であろう。
化石 : 本層中から有孔虫および Sagarites (Makiyama) chitanii (MAKIYAMA) を産する。 岩佐三郎(1962)によれば, 有孔虫化石の産出は全般的にはきわめて貧弱であるが, 数地点において, Martinottiella communis, Bathysiphon sp. をやや普遍的にもち, Cyclammina japonica, Goesella sp., Haplophragmoides trullissatum, H. renzi, Massilina sp., Spirosigmoilinalla compressa をまれに伴う化石群がしられている。
赤石層(命名 : 今西茂, 1949)は西隣の鯵ガ沢地域内に大童子層を被覆して広く分布しているが, 本地域内では地表に露出せず, 試掘井で確認されるのみである。
模式地 : [ 本図幅の西隣の鰺ヶ沢図幅地域内の ] 鯵ガ沢町 赤石川 中流一帯(第 8 図参照)
層厚 : 30~600 m(鯵ガ沢 [ 図幅 ] 地域では 600~1,000 m)
岩相 : 本地域の西端部以外ではきわめて薄く厚さ 45 m 以下で黒色泥岩からなる。 模式地の西隣の鯵ガ沢 地域内についてみるとつぎのようである。 上部は黒色泥岩で凝灰質砂岩を挾む。 黒色泥岩は暗灰色, 層理にとぼしく, 塊状, シルト質である。 風化すると淡褐色~灰白色となり, 大小の細片に砕ける。 露出面には硫黄状の粉末がふいていることが多い。 しばしば, 厚さ 0.1 m 以下の凝灰質砂岩の薄層を挾有している。 下部に行くにしたがい, 本層を構成する泥岩は次第に硬さを増し, 層理もはっきりしてくる。 すなわち, 比較的硬い泥岩と, 軟らかい泥岩との互層からなる。 硬質部は厚さ 0.1~0.6 m, 鋭い角をもって割れる。 軟質部は硬質部にくらべて薄く, 数 cm 程度の厚さで, 玉葱状あるいは鱗片状に割れる。
層位関係 : 本層と大童子層との関係は, 西隣の鯵ガ沢地域内でみられ, 整合である。 赤石層の下部の硬軟互層と大童子層の硬質頁岩とは, 境界部付近では外観が酷似し, 漸移関係にある。 しかしながら, 一般に赤石層の硬軟互層は厚板状, 大童子層の硬質頁岩は細板状という感じである。
化石 : 本層中から有孔虫・貝化石および Sagarites (Makiyama) chitanii (MAKIYAMA) を産する。 岩佐三郎(1962)によれば, 有孔虫化石は Bathysiphon sp., Cyclammina japonica, C. pusilla, Haplophragmoides, Spirosigmoilinella compressa を少数伴う貧化石相を示す。 小泉格(1966)によれば, 貝化石としては 模式地付近および中村川ぞいの松代の西方より Lucinoma acutilineatum (CONRAD) を採集している。 また同氏は本層中より底棲有孔虫群として, Epistominella, Haplophragmoides, Martinottiella, Spirosigmoilinella, 浮游性有孔虫群として Globigerina を報告している。 同氏によれは第 3 表の示すような珪藻を産する。
| 地層 → | 赤石層 | 舞戸層 | 鳴沢層 | ||||||
| 採集地 → | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
| … | |||||||||
| Total number in N = 200 | 189 | 189 | 194 | 182 | 175 | 179 | 177 | 116 | 142 |
| Miscellanea | 11 | 11 | 6 | 18 | 25 | 21 | 23 | 84 | 58 |
舞戸層(命名 : 高橋純一・八木次男・柴田荘三, 1934)は赤石層を被覆して, 本地域の西部に分布している。
模式地 : 鰺ガ沢町 舞戸 [ ← 西隣の鰺ヶ沢図幅値域内 ; 本図幅地域の西端・海岸線の南方 3 km の 南浮田 の西方 ] 付近の鉄道切割(第 8 図参照)
層厚 : 30~600 m(鰺ガ沢図幅地域では 600~800 m)
岩相 : 泥岩を主とし, 酸性凝灰岩・凝灰質砂岩などの薄層を挾有し, 本図幅地域の西端部以外ではきわめて薄く, 厚さ 30~100 m である。 泥岩は青灰色~暗灰色, 風化すると淡黄色~白色を呈し, やや軟弱, 塊状である。 層理が明瞭でなく壁状を呈し, 挾有する薄層(とくに酸性凝灰岩)によってのみ走向および傾斜を知ることができる。 ところにより長間隔の節理のために大きな角礫状に割れる。 しばしば石灰岩~ドロマイトの径数 0.1~3 m の団球を含有している。 酸性凝灰岩は灰白色, 軟弱, 軽石質であって, 厚さ 10~15 cm の薄層として数層挾有されている。 砂岩は青灰色~暗灰色, 軟弱, 細粒, 凝灰質であって, 本層上部に挾有されている。
層位関係 : 舞戸層と赤石層との関係は西隣の鰺ガ沢地域内でみられ, 整合である。
化石 : 本層中から有孔虫・ 珪藻・ Sagarites(Makiyama)chitanii(MAKIYAMA)および貝化石を産する。 岩佐三郎(1962)によれば, 本層は全般に無~貧化石相を示し, 第 4 表に示す有孔虫化石群が知られている。 なお, 小泉格(1966)は本図幅地域に西隣する鰺ガ沢町 舞戸の北東方, 川尻 [ ← 本図幅地域の西端の北浮田の北西方 1 km ] の南西方および本地域内の鰺ガ沢町 南浮田の西方から, 底棲有孔虫群として Eggerella sp., Martinottiella sp., Miliammina echigoensis ASANO and INOMATA を報告している。 また、 同氏は鰺ガ沢町 柳田 [ 位置不明 ; 深浦町 柳田の間違い ? ] 付近から貝化石(Conchocele sp.)を採集している。 なお, 同氏によれば第 3 表のような珪藻を産する。
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鳴沢層(命名 : 今西茂, 1950)は舞戸層を被覆して, 本地域内に点々と分布している。
模式地 : 鰺ガ沢町 南浮田付近
層厚 : 180~265 m
岩相 : 砂岩を主とし, 酸性凝灰岩, ときに泥岩の薄層を挾有する。 砂岩は青灰色~暗灰色, 風化すると黄白色~橙色を呈し, 軟弱, 塊状, 極微粒~細粒, 凝灰質であって層理が明瞭でない。 酸性凝灰岩は灰白色, 軟弱, 軽石質であって, 軽石はときに円磨されている。 厚さ数 cm~数 10 cm, ときに 2~4 m の薄層として数層挾有されている。 また森田 SK-1 試錐 [ ← 図幅地域中央やや西の 狄ケ館溜池 の北東方 500 m ] によれば上から層厚 20 m, 20 m, 70 m の酸性軽石凝灰岩の厚層が3枚確認される。
層位関係 : 鳴沢層と舞戸層との関係は漸移整合であって, 砂岩を主とするところから本層とした。
化石 : 本層中から多数の有孔虫・珪藻・貝化石・海綿の骨針などを座する。 本層から産する貝化石はつぎの通りである(岩井武彦, 1960)。
岩佐三郎(1962)によれば森田の南方の本層上部から, 第 5 表に示す浅海性の Elphidium - Cibicides 化石群集が知られている。 なお, 小泉格(1966)により第 6 表のような有孔虫化石, また, 同氏により第 3 表のような珪藻が報告されている。
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立山層(命名 : 田口一雄, 1959)は本地域の北東隅にわずかに分布している。 以下の記載は主として藤井敬三(1966)によった。
模式地 : [ 本図幅の北隣の金木図幅地域内の ] 嘉瀬 村 嘉瀬の東方の立山付近
層厚 : 50~100 m
岩相 : 下位から酸性軽石凝灰岩(鶴ガ坂凝灰岩) [ Tt ] および粗粒凝灰質砂岩 [ Ts ] からなる。 鶴ガ坂凝灰岩は層厚 10~20 m であるが, 五所川原駅の南南東方約 6.0 km の石油開発公団の梅沢 SK-1 試掘井では 128 m, [ 本図幅の ] 東隣の青森西部図幅地域内の鶴ガ坂付近では 150~200 m である。 岩相は新鮮部は灰白色, 風化した露頭では白色の粗粒 酸性軽石凝灰岩で, 未膠結の白色砂質凝灰岩の基地に, 拳大の軽石が礫状に突出している。 軽石はやや堅硬で繊維状組織が明瞭な岩石で, 両錐がよく発達した高温 石英を含み, 有色鉱物は少ない。 紫蘇輝石(70~80 %), 普通輝石(20~30 %)が多く, 角閃石は少ない。 なお, 本図幅地域中南部の弘前市 大森 [ ← 大森山の東方 1.5 km ] および住吉 [ ← 黄金山の南東方 3 km ] 付近に火砕流堆積物(pyroclastic flow deppsit)の露頭がある。 鳴沢層上部の可能性もあるが. 一応 鶴ガ坂凝灰岩のものとした。 岩相は灰白色の石英安山岩軽石凝灰岩で, 塊状, 無層理, まれに炭化木片を含有している。 細粒物質が多いことから, 火山灰流(ash flow)と考えられる。 軽石は繊維状組織が明瞭で, 斑晶として斜長石, きわめて少量の有色鉱物からなる。 住吉付近では紫蘇輝石と普通輝石のみであるが, 大森付近では, ほかに少量の普通角閃石がみとめられる。
層位関係 : 藤井敬三(1966)によれば下位の味噌ガ沢層(鳴沢層に対比される)と整合関係を示す。
化石 : 発見されていない。
黄金山層(命名 : 酒井軍治郎, 1958)は鳴沢層を被覆して, 本地域西部から南部にかけて点々と分布し, 岩木火山噴出物におおわれている。
模式地 : 弘前市 黄金山付近
層厚 : 100 m ±(ときに 150 m 以上)
岩相 : 安山岩凝灰角礫岩・火山礫凝灰岩・泥炭を有する シルト岩・凝灰質砂岩・酸性凝灰岩・砂・礫・粘土などからなる。 安山岩凝灰角礫岩および火山礫凝灰岩は, 後述の岩木火山の古期成層火山を構成するものとすこぶる酷似し, 同質のものであろう。 シルト岩・凝灰質砂岩および酸性凝灰岩は, 鳴沢層のものより軟弱で凝結度がよくない。
層位関係 : 下位の鳴沢層とは不整合である。
化石 : 酒井軍治郎(1958)によれば, 本層の泥炭層中から Menyanthes trifoliata LINNÉ を産し, 洪積統に属すると考えられる。 本層は岩木火山の古期成層火山形成時期の湖成層と考えられる。
本層は砂および礫, ときに粘土からなり, 高位の第1段丘堆積層 [ td1 ] と低位の第2段丘堆積層 [ td2 ] とに分けられる。 段丘面上には岩木火山砕屑岩がのり, 段丘堆積層と岩木火山砕屑岩との境がはっきりしないところが多い。
岩木火山はおもに安山岩熔岩および同質火山砕屑岩から構成されている。 噴出の時代については次の諸事実などからみて更新世から現世にわたると考えられる。
岩木火山には第 9 図に示したように, ほぼ中央に直径 1.7~2.5 km の不完全なカルデラのほかに 爆裂火口跡が 10 ヵ所以上あり, 直径 30~50 m のものが多い。 岩木火山の噴出物は下位から古期成層火山・ 新期成層火山・ 寄生火山・ 中央火口丘および岩木火山砕屑岩に分けられる。 岩石はすべて紫蘇輝石質岩系(久野久, 1954)に属する石英橄欖石角閃石含有紫蘇輝石普通輝石安山岩・ 紫蘇輝石普通輝石安山岩および橄欖石紫蘇輝石普通輝石安山岩である。
古期成層火山は, 現在の岩木火山本体の活動前の「古岩木火山」と考えられる。 構成する岩石は, 岩木火山の最下部を占めて侵食の進んだ谷に沿って分布し, 安山岩凝灰角礫岩を主とし, 安山岩火山角礫岩・ 火山礫凝灰岩・凝灰岩および自破砕熔岩を挾有している。 安山岩凝灰角礫岩・火山角礫岩などの角礫と基質との凝結度は比較的ルーズで, ハンマーで容易に両者を分離することができる。 これら火山砕屑岩類の厚さは 200~350 m であるが, 中心よりはなれるに従い急に薄くなり, 笹森山の西方の 黒坊沼 付近とか, 笹森山の北北西の 276 m 高地 [ 位置不明 ] 付近などでは 50 m 以下である。 この火山砕屑岩類はときに層理を示し, 白沢 [ ← 笹森山の南方 500 m ] および徳明川などでは下流に向かって緩傾斜している。 これら火山砕屑岩類中の角礫を構成する岩石は, 暗青色~暗灰色, 緻密, 堅硬, 斑状であって, 徳明川の最上流には多孔質のものが多い。 後述の新期成層火山の岩石との識別点は, (1) ほとんど火山砕屑岩から構成されている, (2) やや変質され, 一般に成層せず, 橄欖石はみとめられないことなどである。 代表的な火山岩塊を鏡下でみるとつぎの通りである。
新期成層火山を構成する岩石は, 岩木火山の本体を構成し, 山頂から中腹にいたる間に分布し, 安山岩熔岩を主とし安山岩凝灰角礫岩を挾有している。 1つの熔岩の厚さは 30~50 m で, [ 岩木山の北東部の ] 赤倉沢では 8 枚以上の熔岩流が重なり, 下流に向かって緩傾斜している。 熔岩は部分的に自破砕熔岩となつている。 岩石は青灰色~暗灰色, 緻密, 堅硬, 斑状である。 代表的な熔岩を鏡下でみるとつぎの通りである。
寄生火山には岩木火山の北西麓の笹森山を構成し, 安山岩熔岩からなるもの [ Ip1 ] と, 同火山の外輪山壁から流下し鍋森山を構成し, 同じく安山岩熔岩からなるもの [ Ip2 ] がある。
笹森山を構成する岩石 [ Ip1 ] は帯紫褐の暗灰色, 緻密, 堅硬, 斑状である。 代表的な熔岩を鏡下でみるとつぎの通りである。
鍋森山を構成する岩石 [ Ip2 ] は帯紫褐の暗灰色, 緻密, 堅硬, 斑状である。 代表的な熔岩を鏡下でみるとつぎの通りである。
中央火口丘は岩木火山の山頂(海抜 1,625.2 m)を構成し, 小さな円錐形(直径 : NW - SE 方向に 800 m, NE - SW 方向に 550 m)で, やや酸性の安山岩熔岩からなる。 岩石は青灰色~灰色, 粗鬆, 堅硬. 斑状であって, 外来岩片および外来結晶を含有していることが多い。 代表的な熔岩を鏡下でみるとつぎの通りである。 なお, 光学的性質を示す数値は河野義礼・青木謙一郎・門脇淳(1961)による。
岩木火山の裾野には, 泥流堆積物, 降下火砕物(air fall pyroclastic deposits), 2次堆積物など色々あるが, 山麓の露出不良であるため地質図上で細分できなかった。 赤倉沢泥流堆積物についてのみ, その範囲を点線で示した。
赤倉沢泥流堆積物は岩木火山の北東側の赤倉沢の上流付近から発生したもので, 北東麓の約 65 km2 の面積をおおい, 平均の厚さ 20 m 内外である。 総体積は約 1.3 km3 で, 磐梯山の 1888 年泥流とほぼ同規模である。 上述の北東麓には 60 コ以上のドーム状小丘(比高 90 m, 短径 500 m, 長径 700 m 以内)が散在しているが, つぎの証拠により泥流堆積物 [ Iv2 ] の末端にしばしばみられる泥流丘 [ Iv3 ] と考えられる。
上述したように山麓の露出不良のため, 断片的にしか観察できず, 相互関係は不明である。 つぎに観察した2, 3の箇所について述べる。
岩木火山の安山岩類の化学成分は第 7 表のとおりである。
|
試料
番号 → | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 |
| SiO2 | 56.08 | 56.35 | 55.75 | 56.90 | 60.31 | 60.50 | 57.92 | 62.20 | 63.74 | 54.93 | 55.32 |
| TiO2 | 1.18 | 1.25 | 1.10 | 0.87 | 1.02 | 0.68 | 0.89 | 0.53 | 0.34 | 0.87 | 1.75 |
| Al2O3 | 17.35 | 17.70 | 17.85 | 17.61 | 17.53 | 16.99 | 17.08 | 16.76 | 15.63 | 17.86 | 17.75 |
| Fe2O3 | 5.27 | 4.32 | 4.40 | 4.16 | 3.30 | 3.34 | 2.49 | 4.29 | 3.58 | 4.56 | 3.60 |
| FeO | 4.12 | 4.42 | 4.54 | 4.77 | 3.85 | 3.52 | 4.33 | 2.49 | 2.97 | 4.84 | 4.69 |
| MnO | 0.16 | 0.16 | 0.14 | 0.19 | 0.16 | 0.13 | 0.13 | 0.15 | 0.09 | 0.17 | 0.10 |
| MgO | 3.43 | 3.51 | 3.41 | 3.00 | 2.59 | 2.89 | 3.94 | 2.66 | 2.55 | 4.34 | 3.98 |
| CaO | 7.07 | 6.87 | 7.09 | 6.64 | 5.97 | 7.31 | 6.85 | 6.09 | 5.40 | 8.59 | 7.31 |
| Na2O | 3.25 | 2.90 | 3.11 | 3.29 | 3.20 | 2.97 | 2.93 | 3.28 | 3.79 | 2.77 | 3.10 |
| K2O | 1.00 | 1.08 | 1.05 | 0.93 | 1.20 | 1.06 | 1.05 | 1.03 | 1.59 | 0.83 | 1.06 |
| P2O3 | 0.91 | 0.73 | 0.67 | 0.85 | 0.70 | 0.30 | 1.69 | 0.57 | 0.34 | 0.47 | 0.20 |
| H2O + | 0.42 | 0.28 | 0.28 | 0.50 | 0.20 | 0.20 | 0.45 | 0.18 | 0.35 | 0.04 | 0.70 |
| H2O - | 0.19 | 0.18 | 0.17 | 0.21 | 0.14 | 0.12 | 0.04 | 0.07 | 0.20 | 0.09 | 0.38 |
| Total | 100.43 | 99.77 | 99.56 | 99.91 | 100.17 | 100.01 | 99.79 | 100.30 | 100.57 | 100.36 | 99.89 |
|
試料
番号 ↓ | 岩石名など | 採集地 | 文献 | 分析者 | |
| 1 | 紫蘇輝石 普通輝石 安山岩 | Vd |
火山角礫岩中の角礫,
湯段沢上流 |
河野義礼・
青木謙一郎・ 門脇淳 (1961) | 青木 |
| 2 | 毒蛇沢 | ||||
| 3 | 赤倉沢 | ||||
| 4 |
角閃石含有
紫蘇輝石 普通輝石 安山岩 | VId |
岩木山の山頂の
南東方 1.5 km の尾根 | ||
| 5 | 紫蘇輝石普通輝石安山岩 | Vd | 寄生火山, 黒森山 | ||
| 6 | 岩木山外輪山の南 | ||||
| 7 |
角閃石含有
橄欖石 紫蘇輝石 普通輝石 安山岩 | VI |
降下軽石中の軽石,
山頂と百沢の中間 | ||
| 8 |
橄欖石
角閃石
石英
紫蘇輝石 普通輝石 安山岩 | VId | 中央火口丘の下部 | ||
| 9 |
石英
橄欖石
角閃石含有
紫蘇輝石 普通輝石 安山岩 | VId | 中央火口丘の山頂 | 勝井義雄(1954) | 勝井 |
| 10 | 橄欖石 紫蘇輝石 普通輝石 安山岩 | Vd |
同源捕獲岩,
岩木山の山頂 |
河野義礼・
青木謙一郎・ 門脇淳 (1961) | 青木 |
| 11 | 紫蘇輝石 普通輝石 安山岩 | Vd | 十面沢焼山 (泥流丘) |
岩見宏次・
宮城一男(1961) |
岩見・
宮城 |
砂丘堆積層は本地域の北西端部に分布し, 砂からなっている。 砂は細粒で, 淘汰がよい。 東へ向かって急傾斜する偽層が発達している。 東西方向に平行に発達する砂丘群を形成している(第 10 図)。
冲積層は本地域の北部~西部に広く分布し, 砂・礫および粘土からなる。
本地域の中央部の岩木山麓の 十面沢 から 十腰内 にいたる地区一帯には, 爆裂火口から裾野に流下した多数の泥流丘がみられる。 この泥流丘を構成する紫蘇輝石普通輝石安山岩熔岩の角礫は, 古くから道路建設用とか石垣用などに石材として利用されている。 採石場は休山中のものを合わせると 10 数ヵ所あり, すべてごく小規模なものである。 そのうちの代表的な採石場のみ地質図に記入した。
QUADRANGLE SERIES
SCALE 1 : 50,000
Aomori(5) No. 21
By Atsushi ŌZAWA and Jirō HIRAYAMA (Written in 1969)
The mapped area is located in the western part of the Aomori Prefecture, Northeast Japan. The stratigraphic sequence of the area is summarized in Table 1.
| Geological Age | Stratigraphy | |||
| Quaternary | Recent | Iwaki Volcano | Alluvium | |
| Pleistocene | Diluvium | |||
| Neogene Tertiary | Pliocene | Tatsu-yama Formation | ||
| Tsuruga-saka Tuff | ||||
| Naru-sawa Formation | ||||
| Miocene | Maido Formation | |||
| Akaishi Formation | ||||
| Ōdōji Formation | ||||
| Kuroishi-zawa Formation | ||||
The Neogene Tertiary may be divided into so-called "Green Tuff" and "Oil Tertiary" of Northeast Japan. The former is characterized by green-colored volcanic rocks and includes the Kuroishi-zawa Formation. The latter is characterized by sedimentary rocks with a small amount of volcanics, and includes the Ōdōji, Akaishi, Maido, Naru-sawa and Tatsu-yama Formations.
The Kuroishi-zawa Formation, the lowermost of the Neogene Tertiary in the mapped area, is divided into the lower and upper parts, and the litho-facies of each part is shown as follows.
The Ōdōji Formation overlies the Kuroishizawa Formation with unconformity. It consists of hard shale and acid tuff.
The Akaishi Formation conformably overlies the Ōdōji Formation and consists of black mudstone.
The Maido Formation overlies the Akaishi Formation with conformity, and consists of silty mudstone.
The Narusawa Formation overlies the Maido Formation with conformity, and consists chiefly of sandstone, associated with acid tuff.
The Tatsu-yama Formation overlies the Naru-sawa Formation with conformity, and consists of sandstone and acid tuff.
The mapped area is characterized by the folded structure with a general trend of N - S to NNW - SSE direction. From west to east, the Naru-sawa syncline, Morita anticline and Gosho-gawara anticline are successively arranged. The anticline coincides with the positive gravity anomaly and the syncline with the negative. The remarkable change in thickness of the Neogene deposits is recognized between the sites of Naru-sawa syncline and Morita anticline. On the western side of the boundary, the Akaishi Formation is 200 to 600 m in thickness, and the Maido Formation is 150 to 600 m. On the other hand, on the eastern side of the boundary, the Akaishi Formation is less then 45 m in thickness, and the Maido Formation is 30 to 100 m.
The Quaternary rocks comprise Iwaki volcano, the Diluvial deposits and the Alluvium. Iwaki volcano occupies the southwestern part of the mapped area. It has an elliptical caldera 1.7 km and 2.5 km in diameter. The somma is composed of hypersthene-augite andesite lava, olivine-hypersthene-augite andesite lava and their pyroclastics.
昭和 45 年 8 月 14 日 印刷 昭和 45 年 8 月 21 日 発行 著作権所有 工業技術院 地質調査所 (C) 1970,Geological Survey of Japan