03027_1965

5万分の1地質図幅説明書

恩根内 おんねない

(旭川 第 27 号)

北海道立地下資源調査所
技術吏員 小山内 ひろし
技術吏員 庄谷幸夫

北海道開発庁

昭和 40 年 3 月


この調査は、 北海道総合開発の一環である, 地下資源開発のための基本調査として, 北海道に調査を委託し, 道立地下資源調査所において, 実施したものである。


目次

はしがき
I. 位置および交通
II. 地形
III. 地質
III.1 概説
III.2 白堊紀
III.2.1 中部えぞ層群
III.2.2 上部えぞ層群
III.3 新第三紀
III.3.1 中新世
(1) オフンタルマナイ層
(2) ペンケ川熔岩
(3) 美深層
III.3.2 鮮新世
(1) 川西層
(2) ペンケ熔岩
(3) 岩脈類
III.4 第三紀~第四紀
III.4.1 函岳熔岩
III.5 第四紀
III.5.1 洪積世
(1) 段丘堆積物
III.5.2 冲積世
(1) 崖錐堆積物
(2) 扇状地堆積物
(3) 冲積層
IV. 応用地質
IV.1 石炭
IV.1.1 沿革
IV.1.2 炭層
IV.1.3 炭質
IV.2 石材
IV.3 耐火粘土
参考文献

Résumé (in English)

5万分の1地質図幅説明書

恩根内 おんねない

(旭川 第 27 号)


はしがき

この図幅説明書は, 昭和 37 年, 38 年の 2 年間の野外調査結果を整理し, 取まとめたものである。

野外調査にあたっては, 図幅の東部地域を庄谷が, 西部地域を小山内が, それぞれ担当した。 また, 取まとめに際して, 北海道立地下資源調査所の土居繁雄・鈴木守・石山昭三・松井公平・松下勝秀の諸氏, および北海道大学理学部の岡部賢二氏の調査資料を参照させていただいた。 また, 北海道大学理学部助教授の藤江力氏および北海道立地下資源調査所の三谷勝利氏の両氏には, 現地で産出化石の鑑定をお願いした。

報告に先だち, 野外調査に際して, 援助と協力をたまわり, さらに調査結果を提供された 土居繁雄氏・鈴木守氏・石山昭三氏・松井公平氏・松下勝秀および岡部賢二氏に, 深く謝意を表する。 また, 現地で協力をたまわった藤江力氏, 三谷勝利氏に厚く御礼申し上げる。 さらに, 現地の 美深 びふか 町役場当局および美深林務所の各位には, 調査に際していろいろな便宜をたまわった。 明記して深謝する。

I. 位置および交通

恩根内図幅は, 北緯 44°30'~44°40', 東経 142°15'~142°30' の範囲を占め, 旭川の北方約 80 km に位置している。

行政的には, 上川支庁および宗谷支庁にまたがり, 大部分が美深町管内にふくめられるが, 北端の一部は 音威子府 おといねっぷ 村および 歌登 うたのぼり 町管内に属している。

天塩川沿岸の低地にそって, 国鉄宗谷本線および1級国道 40 号線が南北に通じ, 南から 紋穂内 モンポナイ 恩根内 オンネナイ , 豊清水などの市街地を経過している。 西部山地から流れる大きな河川ぞいには, 車輛の通交が可能な道路が通じているが, 東部山地側では, 天塩川低地から約 4~6 km ていど道路があるだけで, 奥地はまったく未開で, 交通はかなり不便である。

II. 地形

この図幅地域を大まかにみると, 特徴的な地形によって, 次の3地域にわけられる。

  1. 図幅東部の比較的なだらかな山頂が連続している地域で, おもに, 第三紀末から第四紀初頭に噴出した熔岩で占められている。
  2. 天塩川沿岸の低平な地域で, 段丘・扇状地および冲積平地などが発達している。
  3. 天塩川西岸の白堊紀および新第三紀の地層で占められ, 開析が進んで起伏の多い山地帯。

a の地域 は, ハコ 岳(標高 1,129.8 m), 加須美 カスミ 岳(915 m), 熊野岳(954.4 m)など 800 m から 1,000 m 台のゆるやかな山頂が連続していて, 熔岩流地形が特徴となっている。

b の地域 は, 段丘・扇状地・冲積地など平坦な地形面で特徴づけられる。

段丘は, 標高 80~200 m, 比高 20~40 mのやや傾斜した第1段丘面および 標高 50~70 m, 比高 10 m 前後の平坦な第2段丘面の二つがみとめられる。 いずれも, 厚さ数 m の段丘堆積物で構成される面である。 第1段丘, 第2段丘ともに, 天塩川沿岸では発達が不良であるが, クトンベツ川・ベベケナイ川およびパンケ川などの下流部には, とくに第1段丘面がかなり広い面積で発達している。 これは, 古い扇状地的な様相をしめしている。

扇状地は, オグルマナイ川・ オテレコッペ川・ パンケ川およびオキキン川などの下流部で発達が良好である。 そのうちでも, パンケ川下流のものは広大で, 模式的な扇状地形を呈し, 末端は冲積地と漸移している。

c の地域 は, 標高 300 m 以下で, 起状が多く, 谷密度の高いことが特徴である。 ことに, 比較的かたく, 侵蝕されにくい集塊岩の山峰が, 連続していて, 地形が構成地質に左右されていることが, 大きな特徴となっている。

第 1 図 西ノ里の西方山地から東部山地を望む

第 2 図 西ノ里の西方から東部山地を望む(第1段丘・第2段丘面および冲積面が良く見える)

第 3 図 炭山川 たんざんがわ 川口付近から西南方を望む。 天塩川冲積地と西部山地の様相があきらかである

第 4 図 クトンベツ川, ベベケナイ川下流の平坦面(第1段丘面)

第 5 図 恩根内付近から西部を望む

III. 地質

III.1 概説

この図幅地域の地質構成は, 模式柱状図にしめしたとおりである。

第 6 図 模式柱状図

構成岩層は大別すると, この地域の基盤岩層となっている白堊紀層, 新第三紀のいろいろな地層と火山岩類および第四紀の堆積物と火山岩類の三つである。

白堊紀の地層は, 隣接地域に露出する地層との関係や, 産出化石から, 中部えぞ層群および上部えぞ層群に属する地層で, 褶曲や断層によって複雑な地質構造をしめしている。

新第三紀の岩層は, 時代的には中新世の地層と鮮新世の岩層とからなっている。 前者 [ 中新世の地層 ] は, いわゆるグリンタフの一員と考えられる下部中新世のオフンタルマナイ層と, 正規堆積物を主体とする上部中新世の美深層 [ 以下の [注] 参照 ] の二つである。 また, 変質のていどから中新世に噴出したと考えられるペンケ川熔岩がある。

[注]
「美深町の地質」 1) では美深層群としてあつかったが, その後の調査で, 恩根内 おんねない 層, 小車岳 おぐるまだけ 層, 紋穂内 もんぽない 層としたものは, 部層の単位であることがあきらかになった。 したがってこの図幅では美深層とした。

後者 [ 鮮新世の岩層 ] は, 美深層を不整合におおい, 粗粒堆積物からなる川西層, かなり新鮮な岩質をしめすペンケ熔岩, およびオフンタルマナイ層や美深層を貫ぬく岩脈類などである。

図幅の東部地域に広く分布する 函岳 はこだけ 熔岩は, 第三紀末から第四紀初頭にかけて噴出したしたものと考えられている。

第四紀の地層は, 古い時代の天塩川やその支流などで形成された段丘堆積物, 山地周辺の傾斜地を構成する崖錐堆積物, 現在の河川で運搬堆積した扇状地堆積物および氾濫原をつくる冲積層などにわけられる。 これらのうち, 段丘堆積物は, 二つの段丘面を構成しており, 洪積世のものである。 また崖錐堆積物は, 段丘面との関係から, 洪積世から冲積世にわたって, 形成されたものと考えられる。 扇状地堆積物および冲積層は, 現在の河川と密接な関係があって, 冲積地に堆積したものである。

III.2 白堊紀

図幅地域の白堊紀の地層は, 中部えぞ層群と上部えぞ層群の二つの地層群に区分することができ, 北西部にだけ分布している。 これらの地層群の主体は, 隣接の共和 2) 音威子府 おといねっぷ 3) , 天塩中川図幅 4) 地域にあって, さらに細分されているが, この図幅では, 細分が困難なため2層群にまとめた。

III.2.1 中部えぞ層群

中部えぞ層群にまとめたのは, 図幅の北西隅の天塩川両岸に分布するもので, 下部は頁岩を主体とし砂岩を介在する地層であり, 上部は砂岩を主体とする地層となっている。 ともに南北性の走向と 40°以上の西傾斜をしめしている。

下部の, 頁岩にとみ灰白色凝灰岩の薄層を介在する部分は, 音威子府図幅地域に模式的に発達し, 全層厚は 500 m 以上あって, 佐久川層 と呼ばれている 3) 。 また, 上部の, 砂岩の多い砂岩・頁岩の互層部は, 音威子府図幅では 350 m 内外の厚さがあって, 佐久層 とされている地層の一部に相当する。

III.2.2 上部えぞ層群

上部えぞ層群は, 中部えぞ層群の分布地域の東側に発達する地層で, ほとんど頁岩からなり, 砂岩や凝灰岩の薄層をはさんでいる。 また, しばしば泥灰質の団球をふくみ, その中に, Ammonite や Inocerami の破片を保存している。 一般に N 20~70°E, 40~80°SE および NW の走向・傾斜をしめし, 小さな褶曲のくりかえしがみとめられる。

図幅内のこの地層群は, 共和図幅地域 3) に発達する地層との関係からみて, 上部えぞ層群上部の, オソウシナイ層 の一部に相当するものと考えられる。

III.3 新第三紀

新第三紀に属する地層は, 東部地域に分布の主体があるものと, 西部地域にあるものとにわけられる。 前者 [ 東部地域に分布の主体がある地層 ] は, オフンタルマナイ層とした下部中新世の地層で, いわゆる日高帯に接して分布するグリンタフ層準の一員である。 また, 後者 [ 西部地域に分布の主体がある地層 ] は美深層とした上部中新世および川西層とした鮮新世の地層である。 美深層および川西層は, ともに正規堆積物が主体で, 神居古潭帯と日高帯にはさまれた褶曲帯を堆積盆としている。 美深層は, 峠下・稚内階の動物化石を産出し, 川西層はこれを不整合におおって発達している。 なお, 第三紀に噴出した火山岩類は, ペンケ川熔岩, ペンケ熔岩および3種の岩脈類があるが, そのうちペンケ川熔岩は, 変質のていどから中新世のものと考えられる。

III.3.1 中新世

(1) オフンタルマナイ層

この地層は, 図幅の北東端の徳士別川上流地域に, 小規模に分布している。 ここでは, 下限があきらかでないが, 模式的に発達する音威子府図幅の 本庫 もとくら 鉱山付近では, 日高累層群をあきらかに不整合におおっている 2) 。 上部は函岳熔岩におおわれている。

オフンタルマナイ層は, プロピライトおよび緑色凝灰岩で構成されているが, 両者を明確に区分することは困難である。

プロピライトは, 一般に淡緑色を呈し, 黄鉄鉱粒を散点的にふくんでいる。 顕微鏡下では, 斑状構造をしめし, 斑晶および石基は, ともに炭酸塩鉱物・緑泥石・その他の粘土鉱物および石英などに交代されている。

緑色凝灰岩は, 無層理の産状をしめし, 一部に角礫をふくんでいる。 一般に淡緑色であるが, 白色の浮石片をふくむ部分もみとめられる。

(2) ペンケ川熔岩

ペンケ川熔岩は, ペンケ川 [ ペンケ十号川 ? ; 図幅地域の南東隅付近 ] 中流に函岳熔岩におおわれて小規模に露出している。 一般に暗緑色~緑黒色をしめし, 硬堅な普通輝石・紫蘇輝石安山岩である。 一部に粘土化・黄鉄鉱化および緑泥石化作用をうけている。 顕徴鏡下では, 斑状構造をしめし, 斑晶は斜長石・普通輝石および紫蘇輝石などからなっている。 斜長石の一部は緑泥石・曹長石におきかえられている。 普通輝石・紫蘇輝石は柱状で, 炭酸塩鉱物と緑泥石にかわっているが, 新群なものもみとめられる。 石基は, 流状構造をしめし, 斜長石・ 炭酸塩鉱物化や緑泥石化した輝石類・ 黄鉄鉱・ 粘土鉱物および二次石英などで構成されている。

(3) 美深 びふか

美深層は, おもに天塩川沿岸地域に分布し, 白堊紀の地層を直接不整合におおって発達している。

第 7 図 美深層柱状対比図

泥岩・砂岩・礫岩および火山砕屑物などで構成されているが, 岩相の特徴によって, さらに 恩根内 おんねない 泥岩部層 小車岳 おぐるまだけ 集塊岩部層 および 紋穂内 もんぽない 砂岩部層 に細分される。 天塩川の東岸地域では, 下から恩根内泥岩部層・小車岳集塊岩部層・紋穂内砂岩部層の層序をしめしている。 しかし, 西岸地域では, 恩根内泥岩部層に相当する部分がみられず, 白堊紀層を直接不整合におおって紋穗内砂岩部層がのっている。 しかも小車岳集塊岩部層は,紋穗内砂岩部層中に指交して介在している。 このような事実から, 紋穗内砂岩部層の下半部(少なくとも小車岳集塊岩部層の下の部分)と 恩根内泥岩部層とは同時異相関係にあり, 小車岳集塊岩部層はその間に指交して介在するものと考えられる。

a. 恩根内 おんねない 泥岩部層

この部層は, 天塩川東岸地域に分布している。 模式的には, シマロップ川・ヌッパオマナイ川・ 炭山 たんざん 川などの上流地域に発達している。 図幅地域では, 下限は不明であるが, 上位は紋穂内砂岩部層に連続している。 一般に南北性の走向をもち, 20~50°傾斜して1背斜構造を形成している。

この部層は, おもに泥岩およびシルト岩で構成されているが, しばしば砂岩・凝灰岩の薄層を介在し, まれに礫岩の薄層をはさんでいる。 また, 数枚の石炭層を介在している。 かつて炭山川で稼行されたのは, この層準の炭層である。 なお, 泥岩中から Tellina sp., Tapes sp., Mya sp. および Yoldia sp. などの海棲貝化石の産出が報告されている 5)

b. 紋穂内 もんぽない 砂岩部層

この部層の分布の主体は, 天塩川西岸地域である。 そのほか, 東部地域にも一部が発達している。

第 8 図 炭山川下流の紋穂内砂岩部層の露出

東部地域では, 恩根内泥岩部層の上に整合的に発達しているが, 西部地域では, 白堊紀層を直接不整合におおっている。 一般に, 南北性の走向と, 20~30°の傾斜をもって, 背斜や向斜をくりかえしている。 さらに, 南北性の走向断層とそれを切る断層で, ブロック状に転移している。

砂岩および礫岩からなり, 泥岩や凝灰岩をしばしば介在していて, 互層のくりかえしがいちじるしい。 また, 石炭層をしばしば介在していること, 小車岳集塊岩部層と指交していること, 海棲介化石をふくんでいること, および水平的に層相変化がいちじるしいことなどが特徴となっている。

報徳 ほうとく 部落の南方の小沢, および恩根内の北方の 嬉野 ヨシノ [ 位置不明 ] の下流の2ヵ所に露出する紋穂内砂岩部層から, 次のような海棲介化石を産出している。

報徳 : 炭質物入り細粒砂岩から
Mytilus sp.(大型)
Corbicula sp.
報徳 : 泥岩から
Mytilus sp.
Paphia sp. (s.s.)
Venerups sp.
Corbicula sp.
Protothaca sp.
Cfr. Macoma sp.
嬉野川下流の細粒砂岩から,
Nuculana sp.
Yoldia sp.
Ostrea sp.
Pecten sp.
Macoma sp.
Pitar okadana (YOKOYAMA)
Mya sp.

このような介化石は, 峠下化石動物群と類似するもので, 峠下・稚内階をしめしている。

第 9 図 報徳の奥の紋穂内砂岩部層の露出。 細粒砂岩からなり貝化石をふくんでいる

第 10 図 報徳の奥の紋穂内砂岩部層と小車岳集塊岩部層(右上部)の露出

c. 小車岳 おぐるまだけ 集塊岩部層

この部層は, 紋穂内砂岩部層の中に介在する火山噴出物を主体とする地層で, 天塩川の西岸地域に模式的に発達している。 おもに集塊岩・角礫凝灰岩および火山円礫岩からなっている。 一般に, 西部ほど安山岩塊や安山岩角礫を多量にふくむ厚い集塊岩相をしめしているが, 天塩川の東岸地域では凝灰角礫岩や火山円礫岩相となり, 厚さも薄くなり介在数も減少する傾向がみとめられる。 また, 南北方向にも岩相や厚さの変化がみとめられる。 一般に, 北部ほど薄く細粒となっていて, 北部の豊清水地域では, 痕跡ていどしかみとめられなくなっている。

集塊岩や角礫凝灰岩などの礫は, いろいろな色調をしめしているが, ほとんどが角閃石普通輝石安山岩である。 集塊岩の基質は, 大部分が凝灰岩質物からなっている。

III.3.2 鮮新世

(1) 川西層

川西層は, 天塩川の両岸にわずかに分布する地層で, ウルベシ川北岸地域 [ 図幅の南端 ] , オキキン [ 雄木禽 ? ] 川下流地域, および紋穗内東側の台地などに, 模式的に発達している。

天塩川の西岸地域では, 紋穗内砂岩部層の上部に発達する泥岩層を, 東岸地域では, 紋穗内砂岩部層の中部にあたる小車岳集塊岩部層が介在する部分の直上を, それぞれ切って発達している。 つまり, 川西層と美深層の関係は, あきらかな斜交不整合であることをしめしている。

川西層は, 砂岩・礫岩および泥岩からなり, 厚い灰白色の粗しょうな凝灰岩を介在している。 また, しばしば褐炭の薄層をはさんでいる。 この地層は, 全般的に粗粒な堆積物が卓越しているが, 礫岩だけについてみると, 一般に天塩川東岸地域で厚く, 礫量が多く, また礫粒が大きくなっている。

(2) ペンケ熔岩

この熔岩は, ニウプ [ 仁宇布 ? ] 川流域, ペンケ部落やオキキン [ 雄木禽 ? ] 川流域などに分布し, ニウプ川河岸の崖に模式的に発達している。 ペンケ川熔岩をおおい, 函岳熔岩におおわれているが, 川西層との関係は, あきらかでない。 しかし, 地形的には, 川西層をおおっているようである。 ペンケ熔岩の岩石は, 堅硬ち密で, 暗灰色ないし黝色を呈する 普通輝石・紫蘇輝石安山岩熔岩と同質の集塊岩からなっている。 集塊岩は下部に発達し, 上部の熔岩は 3~5 cm の厚さをもった板状節理の発達がいちじるしい。

顕微鏡下では, 斑状構造をしめし, 斑晶は自形の斜長石, 自形または半自形の普通蘇石と紫蘇輝石とからなっている。 斜長石の一部は, 褐鉄鉱に汚染されているが, そのほかは新鮮である。 石基は, ガラス基流晶質で, 暗褐色ガラスにとみ, 斜長石および少量の単斜輝石と斜方輝石が散在している。

(3) 岩脈類

岩脈類としてまとめたのは以下の三つである。

  1. 図幅の東北端に分布するオフンタルマナイ層を貫ぬく 石英粗面岩岩脈
  2. 西部地域の美深層紋穗内砂岩部層を貫ぬく 石英安山岩岩脈
  3. 美深層の恩根内泥岩部層や紋穂内砂岩部層に迸入している 普通輝石・紫蘇輝石安山岩岩脈

a. 石英粗面岩岩脈

徳士別川上流 [ 図幅地域の北東隅 ] のオフンタルマナイ層中に, N 15°E の方向をもって迸入し, 函岳熔岩におおわれている。

この岩石は, 淡緑色でち密堅硬な石英粗面岩である。 顕微鏡下では, 斑晶は半自形の石英と, 1~2 mm 大の自形の斜長石からなり, 比較的新鮮である。 石基は, 流理構造がみとめられ, 緑泥石・2次石英・黄鉄鉱・炭酸塩鉱物などに交代されている。

b. 石英安山岩岩脈

恩根内の東方の擂鉢山を構成するもので, シマロップ川・ヌッパオマナイ川および炭山川などに露出している。 いずれの地点でも淡褐灰色の粗しょうな石英安山岩で, 斜長石・石英などの斑晶の目立つ岩石である。

c. 普通輝石・紫蘇輝石安山岩岩脈

シマロップ川左支流・ヌッパオマナイ沢などの上流で, 恩根内泥岩部層を, また炭山川下流で紋穗内砂岩部層を, それぞれ貫ぬいている。 いずれも, 南北性方向の延長をもった小岩体である。 岩石は, 暗青灰色のち密堅硬な普通輝石・紫蘇輝石安山岩で, 斜長石の斑晶が目立つものである。

III.4 第三紀~第四紀

III.4.1 函岳 はこだけ 熔岩

函岳熔岩は, 図幅の東半部地域を広くおおって発達し, 第三紀末から第四紀初頭にかけて噴出したものと考えられている 2)

岩相的には, 集塊岩と熔岩とからなっているが, いずれも, 普通輝石・紫蘇輝石安山岩質の岩石で, ほぼ同一噴出源から噴出したものと考えられる。

集塊岩は, 大半が安山岩角礫を多量にふくみ, 基質が熔岩でかためられたものであるが, 局部的に白色の浮石質凝灰岩や凝灰角礫岩がみとめられる。

熔岩は, 局部的に岩質や岩相の変化があって, 暗灰色の部分や黝色の部分, またち密なものや多孔質のものなどがみとめられる。 産状も, 塊状の部分や節理の発達する部分などがある。 しかし, 一般に斜長石の斑晶が目立ち, 多孔質粗しょうで, 塊状の産状をしめす岩石が大部分を占めている。

函岳熔岩は, 間にはさむ集塊岩相で区分すると, 観察できた範囲で少なくとも3枚の熔岩流にわけることができる。

顕微鏡下では, 斑晶は斜長石・紫蘇輝石・普通輝石および少量のかんらん石からなり, いずれも新鮮である。 石基は, 褐色ガラス中に斜長石・単斜輝石・斜方輝石が散在している。

III.5 第四紀

図幅地域で第四紀に属する地層は, 段丘堆積物・崖錐堆積物・扇状地堆積物および冲積層である。 これらは, いずれも河川の営力に関係するもので, 現在の河川流域や山麓に発達している。

III.5.1 洪積世

(1) 段丘堆積物

図幅地域の段丘面は, 前にのべたように, あきらかに二つの面が区分されるが, これらを構成するのが段丘堆積物である。

a. 第1段丘堆積物

標高 100~200 m 前後, 現河床からの比高 20~40 m の段丘面をつくる堆積物である。 おもに砂・礫・粘土で構成されているが, 表層にローム状の褐色粘土質土壌層が発達していることがある。 堆積物の厚さや堆積状態は, 地域によっていちじるしいちがいがある。 ことに, クトンベツ川・ベベケナイ川下流部 [ 図幅地域北部 ] に発達するものや, パンケ川下流部 [ 図幅地域南部 ] に発達するものなどは, 堆積物が厚く, 礫粒が大きく礫量が多い。

b. 第2段丘堆積物

現河床から 5~10 m の比高をもつ段丘面を構成する堆積物で, 砂・礫からなっている。 現在の河川にそって発達しており, 段丘面上は農耕地となっている。

III.5.2 冲積世

(1) 崖錐堆積物

山地をつくる急傾斜地の末端には, 段丘面よりやや急な斜面が発達しているが, これを構成しているのが, 崖錐堆積物である。 多くの場合, 背後地を構成する火山岩などの崩壊物や崩落物であって, 岩塊や角礫が多く, それらの間を, 粘土や砂でうずめている。 一般に堆積の状態も雑然としていて, 整層していることは少ない。

崖錐堆積物の形成時期は, 冲積世ばかりでなく, 洪積世にも, 一部はすでに堆積していたと考えられる。

(2) 扇状地堆積物

パンケ川・オキキン川などの下流部の扇状地を構成する堆積物で, 上流地域の構成岩を破壊運搬堆積したものである。 一部では, 第2段丘堆積物や冲積層に移過している。 一般に肥沃な土壌地帯を形成している。

(3) 冲積層

天塩川およびその支流流域の, 氾濫原および低平地を構成する堆積物で, 現河床礫や砂, 粘土および泥炭などからなっている。

IV. 応用地質

図幅地域の地下資源は, 美深層および川西層にふくまれる石炭がおもなものである。 このほか未利用資源として, 石材および耐火粘土がある。

IV.1 石炭

IV.1.1 沿革

図幅地域は, 中川炭田と呼ばれ, 明治・大正年間から石炭の埋蔵が知られ, 現在まで数次にわたって数ヵ所で採掘されたことがある。 ことに, 大正 7 年から 9 年にかけては, 及川炭山・紋穗内炭山などが開発され, 後者では 2,000 トンの出炭が記録されている 6) 。 その後, 大正末期から昭和 25 年頃までは, 経営者の変遷はあったが, 豊清水・オグルマナイ・紋穂内および恩根内などの地域で稼行され, 小規模な採炭がおこなわれている。 現在では, 稼行炭砿はまったくなく, 施設も荒廃していて, 炭層状態の詳細を知ることは, 困難な状態となっている。 第 11 図は, 現在までに稼行された炭砿の位置と, 炭徴地である。

第 11 図 炭砿位置および炭徴地

IV.1.2 炭層

この地域の炭層は, 美深層と川西層に介在している。 その様子は, 第 7 図にしめしたとおりである。 炭層の大部分は, 薄層であまり連続しないものであるが, 恩根内泥岩部層の上部および紋穗内砂岩部層の下部には, かつて稼行したやや厚い炭層が発達している。

恩根内泥岩部層中の炭層

図幅調査時には, 炭山川中流から上流にかけて5層, 嬉野川に3層, ヌッパオマナイ川上流に2層, シマロップ川二股付近および左支流にそれぞれ1層, ルヌナイ川左沢に3層みとめられた。 おのおのの主要炭層柱状は, 第 12 図にしめしたとおりである。 これらのうち, かって稼行された炭層は1~2層だけのようである。 つまり, 大正 7 年に開発された炭山川の紋穗内炭砿では, 鈴木達夫 6) によると, 第 13 図のような炭層柱状をしめし, 3枚の炭層のうち, 第1層および第3層が稼行対象になったという。 第1層は, 光沢が少なく, 板状に剥離して, 細片や粉炭になりやすい炭層で, 第1坑で採掘し, 第2層は薄層のため稼行しなかったという。 また, 第3層は塊状で瀝青光沢があって, 第1層のものより良質で, 第2坑で採炭したという。 紋穗内炭砿では, おもに, この第2坑から出炭したようである。 なお, 昭和年間になってからも, 炭山川では, 栄坑で4尺層と呼ばれる炭層の採掘がおこなわれたらしい。 資料 5) によると, 山丈 136 cm, 炭丈 116 cm と報告されている。 この4尺層は, 炭山川でえられた第 12 図の柱状のうち, 下部の縞炭の部分に相当するものと考えられ, 嬉野川まで追跡することが可能である。

第 12 図 恩根内泥岩部層中の炭層柱状図

紋穂内砂岩部層中の炭層

一般に, 薄層で連続性が少ないが, 炭丈 50 cm 以上の炭層は, 豊清水・オグルマナイおよび西里の北西部などの地域にみとめられる。

豊清水地区では, 大正 8~9 年に及川炭鉱によって開発・採掘し, その後, 昭和になってから東洋水銀鉱業 中川炭鉱で稼行している。 当時の資料 5) によると, 豊清水地区の炭層は上層および本層の2層が, NS・30~50°の走向・傾斜をもって, 北部の大和川まで追跡されている。 上層は, 薄層で炭質粗悪なため稼行されていない。 本層は,石炭と含煤の薄互層であるが, 下部にややまとまった炭質部がみとめられている。

第 13 図 紋穂内炭砿 炭層柱状図

第 14 図 炭山川 紋穂内炭砿坑道跡

第 15 図 美深層中の炭層柱状図(日本鉱産誌原図)

オグルマナイ地区では, 昭和 25~26 年頃まで, 恩根内炭鉱によって, 橋本ノ沢付近の炭層が採掘されたらしいが, その径緯はあきらかでない。 調査当時は比較的新しい六つの坑口がみとめられ, 延層水平坑道で採掘したようである。 資料 5) によると, 1番層・2番層・3番層の三層の炭層があって, 炭厚の総計は 250~360 cm といわれている。 1番層は, 山丈 387 cm, 炭丈 154 cm で, 中部に泥岩や含煤を介在しているが, 上部および下部は良質で2枚炭となっている。 2番層は, 山丈 122 cm, 炭丈 60 cm で, 上下に含煤が多い。 3番層は, 山丈は 255 cm であるが, 炭質部のまとまっているのは, 上部の 65 cm だけとされている。 一般にオグルマナイ地区では, 豊清水地区より炭丈も厚く, 炭質も良好となっている。

第 16 図 オグルマナイ川 橋本の沢付近踏査図

第 17 図 橋本の沢, 恩根内炭鉱坑道跡

西里の北西地区では, 昭和 19~20 年頃, 高野 西里炭鉱によって, 8線沢で採掘したらしいが, 出炭量はあきらかでない。 斎藤仁の調査資料 7) によると, 8線沢をはさんで両岸に N 20°W の走向をしめし, 厚さ 60~100 cm の直立した炭層がみとめられている。 その柱状図は, 第 18 図のとおりである。 高野 西里炭鉱では, この炭層を, 𨫤おし延層坑道で南北に掘進したようである。 炭層は, 露頭では 1 m の厚さをもっている。 しかし, 南北両坑道内では, 第 19 図のように, 65~70 cm まで薄化する部分があって, かなり膨縮があるようである。

第 18 図 西里 高野炭鉱 炭層柱状図

第 19 図 西里 高野炭鉱 坑内柱状図(斉藤仁原図)

以上の地域のほかにも, オテレコッペ川流域や西里の西部地域では, 紋穂内砂岩部層中に, ひんぱんに炭層を介在しているが, いずれも 50 cm 以下の薄層で稼行の対象とはならない。

川西層中の炭層

この図幅内では, 西里の西南の天塩川河岸にみとめられるだけである。 ここでは, 2枚の炭層がみとめられるが, いずれも 50 cm 以下の薄層で, 稼行の対象にならない。

IV.1.3 炭質

美深層中の石炭には, 一部に亜瀝青炭ていどの炭化の進んだものもある。 しかし, 大部分は日本工業規格(JISM1002)の分類による褐炭(F1~F2)にあたり, 発熱量は天北炭より劣っていることが報告されている 5) 。 また, 川西層中のものは, F2 級の亜炭である。 それぞれの炭層の石炭分析結果は, 第 1 表のように報告されている。

第 1 表 中川炭田産石炭工業分析表(灰分補正率 : 1.11 ; 札幌通産局 滝川分析所分析)

試料 工業分析成分(%) 発熱量
kcal / kg
純炭補正発熱量
kcal / kg
水分 灰分 揮発分 固定炭素
豊清水 緑坑の沢 17.38 14.31 33.97 34.34 4,474 6,712
豊清水 炭山の沢 17.70 11.91 36.56 33.83 4,832 7,001
豊清水 緑坑の沢(上層) 19.01 12.76 34.61 33.62 4,661 6,984
オグルマナイ 橋本の沢左2号1番 20.00 17.31 34.50 28.19 4,083 5,850
オグルマナイ 橋本の沢左2号2番 20.15 7.11 40.98 31.76 4,987 6,930
オグルマナイ 橋本の沢左2号2番 19.40 8.66 39.08 32.86 4,865 6,853
炭山川 栄坑 19.32 13.05 42.12 25.51 4,543 6,864
美深炭砿(川西層の炭層 ; 図幅外) 13.39 18.01 41.65 26.95 4,350 6,529

IV.2 石材

図幅地域の東半部には, 火山岩が広大に分布していて, 石材資源としては無尽蔵である。 とくに, 図幅東南端のニウプ [ 仁宇布 ? ] 川の沿岸と, パンケ川三股付近には, 安山岩の良好な露出がある。

ニウプ川沿岸地域では, ペンケ熔岩とした板状節理の発達した安山岩が分布している。 この安山岩は, 節理の状態から, いわゆる 鉄平石 てっぺいせき として採石できる。 さらに, 道路および鉄道路床の敷石や土木建築用骨材として充分利用できる。 すでに, 昭和 39 年に開通した国鉄 美幸 びこう 線の, 路床敷石や敷設工事の骨材として利用されている。

パンケ川三股付近には, 函岳熔岩とした暗灰色の安山岩が, 河岸によく露出している。 板状節理が発達していて, 骨材用としてすぐれたものである。

IV.3 耐火粘土

紋穂内の西方の西里地域に, 耐火粘土の産出が報告されている。 とくに, かつて石炭を採掘した高野 西里炭鉱では, 優秀な耐火粘土を産出したといわれている。 これは, 前にのべた紋穗内砂岩部層中の石炭の下盤に発達するものである。 図幅調査当時は, すでに石炭採掘坑道や石炭露頭が荒廃していて, 粘土層の賦存状態を明確に知ることは困難であった。 しかし, 西里の西方地域では, 10~100 cm の炭層の下盤には, しばしば灰白色~淡黄褐色を呈する粘土薄層がみとめられた。 これらは, いずれも凝灰質のもので, 凝灰岩・砂質凝灰岩・凝灰質シルト岩などが粘土化したものと考えられる。

第 20 図 耐火粘土 産地 位置図

斎藤仁の調査資料 7) によると, 西里の西北方の6線沢および8線沢などで, SK 30 番以上の耐火度の高い粘土層が3~4層みとめられている。 そのうち, 品質がもっともよく, 厚さもほぼ一定しているのは, まえにのべた高野 西里炭鉱の南・北2坑道内の炭層下盤の粘土層とされている。 坑道内の粘土層の厚さは約 1 m あり, 耐火度は SK 32~34 番であって, 南北西坑道の水準以上の埋蔵量は, 約 60,000 トンていどと推定されている。 品質は, 第 3 表の分析表にしめしてあるように, 鉄分をふくんでいる。 したがって, 焼成品は黄褐色を呈するが, 焼締りはひじょうに良好で, 耐火煉瓦や 画鉢 さや [ 匣鉢 さや ? ; 陶磁器を焼く際に用いる耐火容器 ] などの原料に適するものとされている。

第 2 表 高野 西里炭鉱 南・北両抗採取粘土の耐火度測定表(斉藤仁による)

試料番号
(第 19 図参照)
耐火度 採取場所(m) 特徴
SK 番号 温度 ℃
8 32 1,710 南坑坑口より 4 灰白色 ち密 ろう光沢
9 33 1,730 南坑坑口より 14 黄灰色 ややち密
10 33 1,730 南坑坑口より 24 黄灰色 ち密 ろう光沢
11 33 1,730 北坑坑口 黄灰色 ち密 ろう光沢
12 34 1,750 北坑坑口より 7 黄灰色 ややち密
13 33 1,730 北坑坑口より 17 黄灰色 やや粗粒
14 33 1,730 北坑坑口より 27 淡灰色 やや粗粒
15 32 1,710 北坑坑口より 27 黄灰色 ややち密

第 3 表 美深粘土 化学分析表(斉藤仁による)

試料番号 (第 19 図参照) SiO2 Al2O3 Fe2O3 CaO MgO Ig. Loss 耐火度
12 50.64 31.87 4.35 0.82 0.12 11.20 SK 34

参考文献

1) 土居繁雄・小山内煕・松下勝秀 :
北海道天塩国美深町の地質. 北海道立地下資源調査所, 1963
2) 長谷川潔・長尾捨一・藤江力・高橋俊正 :
5万分の1地質図幅「音威子府」説明書. 北海道開発庁, 1962
3) 小山内煕・三谷勝利・高橋功二 :
5万分の1地質図幅「共和」説明書. 北海道開発庁, 1960
4) 長尾捨一 :
5万分の1地質図幅「天塩中川」説明書. 北海道立地下資源調査所, 1962
5) 地質調査所 :
日本鉱産誌 V-a, 1960
6) 鈴木達夫 :
天塩国中川郡温根内産炭地調査報文, 鉱物調査報告 34 号, 1922
7) 斎藤仁 :
天塩国美深町耐火粘土鉱床調査報告(手記). 北海道工業試験場, 1945

EXPLANATORY TEXT OF THE GEOLOGICAL MAP OF JAPAN Scale 1 : 50,000

ONNENAI

(Asahigawa - 27)

By Hiroshi Osanai and Yukio Shōya


Résumé

The area of the Onnenai sheet, situating about 80 km to the north of Asahikawa city, cover s from latitude 44°30' to 44°40' N, and from longitude 142°15' to 142°30' E.

Topographically the area is divided into the following three parts ; (1) the eastern part of mountain land with gentle relief and round topped summits, extensively covered with lavas, about 800~ 900 m above sea level ; (2) the low land of flat terraces and alluvial plain along the river Teshio ; (3) the western part exhibiting mountains of pronounced relief, consisting of the Cretaceous and Tertiary sedimentary rocks, less than 300 m in altitude.

Geology

The area of this sheet map, geologically speaking, occupies an area in the folded belt between the Hidaka and the Kamuikotan zones, which constitute the backbone of Hokkaido. Various formations and volcanic rocks of the Cretaceous and Tertiary Periods as well as the Quaternary deposits are the main constituents of this area. These geologic formations are shown in the following table.

Table

The Cretaceous System

The formations belonging to the Cretaceous System in this area are distributed in a limited area at the nor thwestern part of the quadrangle. They are divisible into the Middle and the Upper Yezo groups, and are composed of shale and sandstone. The Upper Yezo group has frequently thin layers of tuffite, and is characterized by nodules containing fragments of ammonites and inocerami. When compared with the formations of these groups developed in the standard areas (the Otoineppu district and the Saku district), the Middle Yezo group of the present area is correlated to the Sakugawa and the Saku formations of the standard areas, while the Upper Yezo group is considered to be correlated to a part of the Osoushinai formation.

The Neogene System

The formations belonging to the Neogene System are classified into two groups, the one being developed mainly in the eastern part and the other in the western part. The formations of the former group belong to the so-called "green tuff" member, and were deposited in the early Miocene Epoch. The formations of the latter group are represented mainly by normal sediments deposited in a different basin from that of the former group. They are the deposits of the late Miocene and Pliocene Epochs. In the eastern part of the map area there are also the volcanic rocks erupted in the Miocene and Pliocene Epochs.

Among the formations and volcanics of the Neogene age introduced above, those belonging to the Miocene Series are ; (1) the Ofuntarumanai formation composed of propylite and green tuff, developed poorly in the northeastern part ; (2) the Penke-gawa lavas composed of altered augite hypersthene andesite, developed in a limited area on the middle course of the river Penke ; (3) the coal bearing Bifuka formation directly covering the Cretaceous formations with unconformable relation, lithologically divisible into three members (the Onnenai mudstone member, the Monponai sandstone member and the Ogurumadake agglomerate member) .

Those belonging to the Pliocene Series are ; (1) the Kawanishi formation consisting of sandstones and conglomerates with intercalations of tuffite and lignite, developed along the river Teshio, lying unconformably on the Bifuka formation ; (2) the Penke lavas consisting of augite hypersthene andesite with platy joints, lying on the Penkegawa lavas as well as on the Bifuka formation in the southeastern part of the quadrangle ; (3) the dykes consiting of three rock types such as liparite, dacite and pyroxene andesite, intruded into the Neogene formations and covered by the Hakodake lavas.

The Hakodake lavas found extensively in the eastern part of the map area are composed of lavas and agglomerates of augite hypersthene andesite. They are very fresh in lithological appearance, and are considered to be erupted during an age ranging from the end of the Tertiary to the Quaternary Periods.

The Quaternary System

The Quaternary formations of this area are classified into the terrace deposits forming two steps of terrace surfaces, the talus deposits, the fan deposits and the alluvial deposits. All of them are found developed along the recent river courses.

Economic Geology

Among the underground resources of this area important is the coal in the Bifuka and the Kawanishi formations. Other resources are the andesite utilized as building stones, and the fire clay with high refractoriness occurring as foot walls of coal seams.

Coal : More than ten sheets of coa l seams are intercalated in the Bifuka formation, but most of them are less than 50 cm in thickness, and are apt to thin out in short distances. Two or three beds, about 100~150 cm thick, were once exploited. Most of the coal belong to brown coal, the calorific value being 4,400~5,000 Kcal.

Building stone : Rocks of the Penke lavas and of the Hakodake lavas are available as aggregate material for construction and building, as pavement stones and also as ornamental stones,

Fire clay : Fire clay is developed below the coal seams in the Bifuka formation. Some of the clays show refractoriness of SK 32~34.


昭和 40 年 3 月 25 日 印刷
昭和 40 年 3 月 30 日 発行
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