01018_1965

5万分の1地質図幅説明書

ルシャ川

(網走 第 18 号)

北海道立地下資源調査所
技術吏員 庄谷幸夫

北海道開発庁

昭和 40 年 3 月


この調査は, 北海道総合開発の一環である, 地下資源開発のための基本調査として, 北海道に調査を委託し, 道立地下資源調査所において, 実施したものである。


目次

はしがき
I. 位置および交通
II. 地形
III. 地質
III.1 地質概要
III.2 新第三紀層
III.2.1 ルシャ層
III.3 新第三紀層 ?(鮮新世 ?)
III.3.1 テッパンベツ集塊岩層
III.3.2 安山岩脈
III.3.3 773 m 熔岩
III.3.4 硫黄山基底熔岩
III.4 第四紀層
III.4.1 100 m 段丘堆積物
III.4.2 知床岳第1熔岩
III.4.3 知床岳第2熔岩
III.4.4 河岸段丘堆積物
III.4.5 崖錐堆積物
III.4.6 扇状地堆積物
III.4.7 冲積堆積物
IV. 応用地質
IV.1 知床鉱山
参考文献

Résumé (in English)

5万分の1地質図幅説明書

ルシャ川

(網走 第 18 号)


はしがき

この図幅説明書は, 昭和 38 年の夏に実施した野外調査の結果をとりまとめたものである。 調査日程その他の関係でなお未解決の問題が多いが, いちおう報告することにした。 なお, この図幅に隣接する知円別および羅臼の両図幅に対する調査を, 目下実施中である。 したがって, この図幅で未解決の問題は, それらの図幅調査を進める過程において, 逐次明らかにされるものと思われる。

この地域の地質の概略については, 門倉三能(1916)の知床半島全般についての調査報告のほか, 北海道総合開発企画本部で行なった知床半島全域の地質調査の中でのべられている。 また鉱床については, 土居繁雄(1962, 1963, 1964)の褐鉄鉱床に対する, いくつかの調査報告がある。

なお知床鉱山の資料は, 北海道立地下資源調査所の土居繁雄 企画課長から提供をうけたものである。

野外調査にあたって, 北海道開発局官房開発調査課 松下亘, 山本宏両技官から, いろいろと便宜を与えられた。 報告にはいるに先立ち, 土居繁雄, 松下亘, 山本宏の三氏に感謝する。

I. 位置および交通

この図幅のしめる位置は, 知床半島の中央部より, やや知床岬寄りにあたり, 北緯 44°10'~44°20', 東経 145°0'~145°15' の範囲であって, オホーツク海に面している。 行政的には, 網走支庁管内の斜里町にふくまれる。

この地域は, 西が海に面し, 冲積平坦地に乏しいため, 村落はない。 漁労時期の宿舎になるいわゆる番屋が, 海岸にそって散在しているだけである。 この地域の運輸・交通はもっぱら船舶にたよっているが, 舟着場がなく, 陸上とは磯舟で連絡している。 最寄りの宇登呂港(宇登呂図幅)からは, ルシャ川河口まで約 21 km ある。

かっては, ルシャ川にそって材木搬出用のトラック道路が通じていたが, 現在では荒廃している。 羅臼側のルサ川からルシャ川にぬける釣人用の踏み分け路が, 羅臼側とこの地域を結ぶ唯一の道である。

第 1 図 位置図

第 2 図 硫黄山沖から知床岳を望む

第 3 図 ルシャ川上流から硫黄山を望む

II. 地形

この地域の地形は, 地質と関係をもち, 次のように三つに分けられる。

(1) 冲積層から構成される低地帯
(2) 図幅の基盤をなす新第三系から構成される中央低山地帯
(3) 鮮新世および洪積世の火山岩類から構成される山岳地帯

低地帯は, この地域では分布がせまく, 海岸および河川にそって, わずかにみられるにすぎないが, (2), (3) の地帯とは, 崖で接している場合が多い。

中央低山地帯は, (3) の山岳地帯にはさまれて, 中央部にひろがる地帯である。 この地帯は, 知床山脈の鞍部にあたり, 一部には, 海抜 300 m 以下に, 低くなる部分にある。 夏季の風は, 通称ルシャおろしとなって, この低山地帯を通って, 根室海峡からオホーツク海へ抜ける。 このために, ルシャ沿岸の海は, 穏やかなときが少ない。 山岳地帯は, 熔岩から構成され, 比較的緩い傾斜で, 北部は知床岳(標高 1,254.2 m)に, 南西部は硫黄山(標高 1,562.5 m)に, それぞれつづいている。

この地域を流れる河川は, いずれも知床山脈に源を発し, 多くの滝をともなった V 字谷をつくる場合が多い。 また, 海岸線は, 海蝕崖が発達し, 海に臨む附近には, 高さ 30~100 m の滝を形成している。 このため景勝地として, 船からの観光客をたのしませている。

III. 地質

III.1 地質概要

この地域の地質は, 新第三系, および, それ以降の地層と火山岩から構成されている。

新第三系は, いわゆる東部北海道に発達するグリーンタフにふくまれる。

図幅内に発達する各地層は, 火成活動の影響下にあり, ほとんど化石を産することがない。 したがって, 時代的意味を含めた層序を組立てることは, 困難であるが, いちおう, 第 1 表にしめすような地質総括表を作成した。

第 1 表 地質総括表

この地域の最下位層は, 頁岩を主体とし, 緑色凝灰岩・砂岩を挾有する, 新第三紀のルシャ層で, 局部的な発達をしめすものである。 ルシャ層の上位には, 鮮新世 ? と考えられるテッパンベツ集塊岩層が不整合関係でのり, 図幅全域にわたって分布している。

鮮新世 ? と考えられる火山岩類としては, テッパンベツ集塊岩層をつらぬく安山岩脈と, それをおおう 773 m 熔岩のほか, 硫黄山基底熔岩があげられ, 図幅の南部地域に分布している。

第四紀層は, 段丘堆積物, 火山岩類および冲積層などである。 段丘堆積物は, 100 m 段丘堆積物と河岸段丘堆積物にわけられ, 海岸線にそって発達している。 火山岩類は, 100 m 段丘をおおう知床岳第1および第2熔岩で, ともに複輝石安山岩である。

III.2 新第三紀層

III.2.1 ルシャ層

この地層は, ルシャ川, テッパンベツ川中流およびチャカババイ川入口に露出している。 この地層は, この地域の最下位層で, 上位の地層とは, 断層あるいは不整合関係で接している。 主として, いわゆる硬質頁岩からなるが, 緑色凝灰岩・砂岩および集塊岩をはさんでいる。

頁岩は, 粘土ないしシルトからなり, 各単層は, 厚さ 20~50 cm の美しい縞状層理(第 4 図)をもち, 新鮮なものは暗灰色ないし黒色であるが, 風化すると淡灰色にかわる。

第 4 図 ルシャ層中の硬質頁岩(ルシャ川上流)

シルト岩中には, 径 2 cm ていどの礫を, 不規則に少量ふくむこともある。 この礫は, 地層の下部では緑色凝灰岩とプロピライトであり, 上部では新鮮な安山岩である。

緑色凝灰岩は, 一般に淡緑色をていし, 塊状でやや堅硬である。 火山ガラスの一部は, 緑色鉱物・炭酸塩鉱物・粘土鉱物におきかえられており, 石英は少ない。

砂岩は, 中粒ないし細粒のもので, 淡青灰色ないし淡黄灰色をていするが, 一部に, 淡緑色をていするものもある。 一般に 20 cm ていどの厚さをもち, 凝灰岩層と互層することが多い。

集塊岩は, 暗灰色の拳大の角礫を, 白色ないし灰白色の凝灰質物質で膠結したものである。 この角礫は, 斜長石・普通輝石・紫蘇輝石を斑晶とした, 新鮮な安山岩である。

この地層の走向は, NE 10°~NW 60°をしめす。 傾斜は, ルシャ川中流にある N 45°E 系の断層を境にして, 北部では 25~35°NE をしめし, 南部では 25~40°SW をしめす。

この地層から産出する化石は, 大型の Choncosela bisecta (CONRAD), Makiyamai chitanii (MAKIYAMA) である [ 三谷勝利 石油天然ガス科長鑑定 ]

III.3 新第三紀層 ?(鮮新世 ?)

III.3.1 テッパンベツ集塊岩層

この地層は, テッパンベツ川およびルシャ川流域に発達するほか, 海岸線にそって分布する。 走向は, 鮹岩 たこいわ の沢附近では N - S~N 30°E で, 西に 30°傾いている。

下位の地層とは, 傾斜不整合関係にあり, 100 m 段丘にきられる。 一部は, 安山岩に貫ぬかれている。 なお, この地層は, 露出が不充分なため分離が困難で, 地質図では, 一部下位の地層をふくんでいる可能性がある。

この地層は, 主として集塊岩からなるが, テッパンベツ川より北部では, 砂岩をはさみ, 南部では, 安山岩熔岩をはさむ。

ふくまれる角礫は, 暗黒色ないし暗灰色の拳大の安山岩で, 鏡下では, 斑状構造をしめし, 斑晶は, 斜長石 > 普通輝石 > 紫蘇輝石である。 斜長石は 3.5 mm 大の柱状結晶で, An 50 前後の成分をしめし, 新鮮である。 両輝石は, 卓状ないし柱状をしめす。 石基としては斜長石と両輝石のほか, 不透明鉱物が色ガラス中に存在する。

III.3.2 安山岩脈

この岩脈は, 滝の沢入口に, 小規模な岩脈として発達する。 これは, テッパンベツ集塊岩層を N 70°E の方向でつらぬき, 上位は 100 m 段丘堆積物におおわれている。 したがってその迸入時代は, 明確でない。

一般に暗灰色で, 白色の斑晶がめだち, あらい柱状節理が発達している。 鏡下では, 斑晶は, 斜長石 ≫ 普通輝石 > 紫蘇輝石である。 斜長石は, 3 mm 大で自形ないし半自形をていし, 新鮮で, 成分は An 50 前後をしめす。 両輝石は, 0.5 mm 大で自形ないし半自形で, 卓状をていする。 石基には, 斜長石, 両輝石のほかに, 0.1 mm 大の不透明鉱物がある。

III.3.3 773 m 山熔岩

この熔岩は, テツパンベツ川からルシャ川上流にかけて分布し, 773 m 山につらなっている。 下位層との関係は, 明らかでない。

岩質は, 黒灰色ち密で塊状をていする。 鏡下では, 斑状構造をしめし, 斑晶は, 斜長石 > 普通輝石 > 紫蘇輝石である。 斜長石は, 2.5 mm 大で An 50 前後の成分をしめす。 石基は, 斜長石および両輝石のほか, 不透明ガラス中に散在する。

III.3.4 硫黄山基底熔岩

この熔岩は, この地域の南西部に分布し, 硫黄山につらなっている。 下位層との関係は, 明らかでない。

この溶岩は, 集塊岩溶岩を2枚はさみ, 図幅内では, 少なくとも3枚の熔岩にわかれる。 これらの岩相の異なったところが, 通常, 滝となっている(第 5 図)。

第 5 図 硫黄山基底熔岩(ボンベツ川上流)

岩質は, 灰色ないし暗灰色をていし, 多孔質からち密のものまで変化する。 節理は明らかでないが, 流理構造の発達する部分がみられる。 鏡下では, 斑晶は, 斜長石 > 普通輝石 > 紫蘇輝石である。 斜長石は, 2.0 mm 大の自形ないし半自形をしめし, 一部褐色に汚染されている。 両輝石は, 1.5 mm 大で卓状をていする。 石基は, 玻璃基流質構造をしめし, 斜長石および両輝石と 0.5 mm 大の不透明鉱物からなる。

III.4 第四紀層

第四紀層のうち, 100 m 段丘堆積物, 知床岳第1熔岩および知床岳第2熔岩は, 洪積世にぞくする。 冲積世にふくまれるものには, 河岸段丘堆積物, 崖錐堆積物, 扇状地堆積物, および冲積堆積物があげられる。

III.4.1 100 m 段丘堆積物

チャカババイ川より北の海岸線に, 小規模に露出する。 これらは, 海抜 100 m 前後の高さをしめしている。 テッパンベツ集塊岩層を不整合におおい, 知床岳第1熔岩と第2熔岩におおわれている。

人頭大ないし拳大の円礫化した安山岩を主としている礫層で, 厚さ 3.5 m ていどの砂層をはさんでいる。 この砂層は, 第 2 表でしめされるような砂鉄を含有するが, 分布範囲はせまい。

第 2 表 砂鉄分析値(% ; 北海道立地下資源調査所分析)

着磁率 Fe TiO2 P
11.5 51.9 10.79 0.165

III.4.2 知床岳第1熔岩

この熔岩は, チャカババイ川から北の海岸線に分布し, 知床岳につらなる。

テッパンベツ川集塊岩層, 100 m 段丘堆積物をおおい, 知床岳第2熔岩におおわれている。

この熔岩は, 淡灰色ないし暗赤紫色の安山岩からなる。 鏡下では, 斑晶は, 斜長石 > 普通輝石 > 紫蘇輝石である。 斜長石は, 一般に 3 mm 大, ときには 6 mm 大で, 成分は, An 50 前後である。 両輝石は, 1.5 mm 大で自形ないし半自形を呈している。 石基は, 玻璃基流晶質構造をしめし, 斜長石, 両輝石および不透明鉱物の小結晶が, ガラス中に存在する。

III.4.3 知床岳第2熔岩

この熔岩は, 鮹岩の沢から北に分布し, 知床岳につらなる。

これは, 第1熔岩の一部をおおうもので, 第1熔岩とは, 肉眼的に同じである。 しかし, 数枚の薄い熔岩流からできている点が異なっている。

III.4.4 河岸段丘堆積物

ルシャ川およびテッパンベツ川の, 河口附近に分布する。 この段丘は, 河床面から 5 m 以下の平坦面をつくっている。 主として礫層からなるが, ときには, 砂層もみられる。

このほか, テッパンベツ川上流には, 主として, 砂礫からなり, その一部を褐鉄鉱によって固結された, 比高 5 m 前後の河岸段丘堆積物が, わずかに発達している。 この河岸段丘堆積物は, 他の堆積物との関係が不明であり, しかも分布がせまいので, 地質図では削除した。

III.4.5 崖錐堆積物

熔岩の分布する地域に発達するもので, 地形は, 緩斜面を形成している。 構成物は, 背後に分布する安山岩塊を主とし, これを, 砂および粘土が充填している。

III.4.6 扇状地堆積物

ウブシノツタ川口(第 2 図)にみられるもので, 海抜約 40 m の扇状平坦面を形成している。 表層は, 腐植土からなるが, それ以下は, 主として川の上流からはこばれた安山岩塊からなり, 少量の砂および粘土を混入している。

III.4.7 冲積堆積物

図幅地域の地形は, 海蝕崖が海にのぞみ, 河川は, 多くの滝をともなった V 字谷を形成している。 このために, 海岸線および河川にそって発達する冲積堆積物は, 分布範囲がひじようにせまい。

砂・礫および粘土からなるが, 海岸線では, 頭大以上の大きな岩塊の石原となっている(第 6 図)。

第 6 図 海岸線

IV. 応用地質

この地域の新第三紀層は, いわゆる北海道東部グリーンタフ地域にふくまれるが, 金・銀・銅・鉛・亜鉛などの鉱床は, 発見されていない。 しかし, 褐鉄鉱の鉱徴地は, 数多くしられている。 知床鉱山は, その代表的なものである。 また, テッパンベツ川上流には含鉄冷泉が湧出し, 現在, その附近には褐鉄鉱を沈澱している。

そのほか, 第 2 表にしめしたような砂鉄が, 海岸線にそって露出する 100 m 段丘堆積物の中に, 胚胎している。 しかしその露出範囲がひじょうにせまく, 鉱量は期待できない。

IV.1 知床鉱山

知床鉱山は, 硫黄山の北方約 4.5 km のところにあり, 鉱床は, この図幅の南西隅のウブシノツタ川からウンメーン沢(羅臼図幅)にかけて分布する (第 7 図)。

第 7 図 知床鉱山鉱床分布図

鉱床は, 沢にそって沈澱した褐鉄鉱で, 硫黄山基底熔岩を基盤としている。 現在は, その一部が河水によって削剥されたり, 崖錐堆積物などによっておおわれている。 現在までに探鉱された鉱床は, 第 3 表にしめしたとおりである。

第 3 表 知床鉱山鉱床規模

鉱床名 延長(m) 幅(m) 層厚(m)
第1 100 30 2
第2左 410 20~115 5~10
第2右 150 20~ 50 4
第3 100 30 3
第4 130 20~ 30 4
第4 B 130 25~ 50 2
第5 400 20~60 2~5

鉱石は, 黒褐色ないし褐色をていする塊状鉱を主体としているが, 鉱床の上部には, 褐色の粉状鉱もみられる。 針鉄鉱を主体とするもので品位は第 4 表にしめしたとおりである。 なお, Fe 50 % としたときの予想鉱量 100 万 t と公表されているが, 現在なお探鉱中である。

第 4 表 知床鉱山鉱石品位表(北海道立地下資源調査所分析)

鉱床名 Fe(%) SiO2(%) S(%) P(%) K2O(%)
第2左 52.42 1.42 1.92 0.27 0.45
第5 53.09 6.67 0.86 0.018 tr.

参考文献

1) 土居繁雄・松井公平 :
斜里郡斜里町海別岳および遠音別岳の周辺地域褐鉄鉱鉱床調査報告, 特殊地帯地下資源,Vol. 9,P. 13~26, 1962
2) 土居繁雄 :
斜里郡斜里町硫黄山山麓(知床鉱山)およびテッパンベツ川流域の褐鉄鉱鉱床調査報告, 特殊地帯地下資源, Vol. 11,P. 17~29, 1963
3) 土居繁雄 :
斜里郡斜里町硫黄山山麓の褐鉄鉱鉱床調査報告, 特殊地帯地下資源,Vol. 16,P. 1~9, 1964
4) 門倉三能 :
知床半島地質調査報文, 鉱調,No. 23,P. 1~44, 1916
5) 門倉三能 :
知床半島の地形および地質, 地学雑,Vol. l28,P. 801~818, 1916
6) 三谷勝利ほか :
春刈古丹図幅, 北海道開発庁, 1963
7) 杉本良也・松下勝秀 :
宇登呂図幅, 北海道開発庁, 1961

EXPLANATORY TEXT OF THE GEOLOGICAL MAP OF JAPAN (Scale 1 : 50,000)

RUSHAGAWA

Abashiri - 18

By Yukio Syōya (Written in 1965)


Résumé

The Rushagawa sheet, covering the area from latitude 44°10' to 44°20' N and from longitude 145°0' to 145°15' E, occupies the central part of the Shiretoko Peninsula projecting into the Sea of Okhotsk in the eastern part of Hokkaidō. There is no available road on land, and one has to take a sea route to reach there.

The wave-cut cliffs at the margin of lava flows extending down to the sea coast are the topographical characteristics of this area, where alluvial plain is scarcely found.

Geology

The geology of this area is represented by the formations and volcanics of the Miocene and later ages. They are as foliows :

Quaternary Alluvium Alluvial deposits, Fan deposits, Talus deposits
River terrace deposits
Diluvium Shiretokodake 1st and 2nd
100 m terrace deposits
Neogene ? Pliocene ? Iōzan basal lavas, 773 m-yama lavas
Teppanbetsu agglomerate formation
Neogene Miocene Rusha formation

Tertiary System

The Rusha formation is the lowermost series in this area, and is exposed in narrow strips along the rivers Rusha, the Teppanbetsu and the Chakababai. This formation is composed mainly of shale, but has several thin layers of sandstone, tuff and agglomerate. To the north of the E - W fault at the middle course of the river Rusha the formation shows an easterly dip, but it inclines to the west in the southern area.

The Teppanbetsu agglomerate formation, lying unconformably on the subjacent Rusha formation, is exposed in the Teppanbetsu basin and also along the sea coast, and is composed mainly of agglomerate. Several thin layers of tuff are intercalated in the lower part, while those of sandstone are found in the middle part.

The Iōzan basal lavas are the country rocks of the limonite ore deposits described below, and are developed, lying on the Teppanbetsu agglomerate formation, to the south of the river Rusha. They are lavas of augite-hypersthene andesite. The relation between this formation and the 773 m-yama lavas is not clarified as yet.

The 773 m-yama lavas, covering the Teppanbetsu agglomerate formation, are developed on the watershed between the rivers Rusha and the Teppanbetsu. They are composed of augite-hypersthene andesite.

Quaternary System

The deposits of the 100 m terrace are developed along the sea coast at the height of 100 m above sea level, and are composed of gravel, sand and clay. They lie on the Teppanbetsu agglomerate formation, and is overlain by the First and the Second lavas of Shiretokodake.

The First and the Second lavas of Shiretokodake are lavas of augite-hypersthene andesite with some intercalating agglomerates, and are developed to the north of the river Teppanbetsu. Among them, the latter overlies the former, and is richer in agglomerate facies than the former.

The Alluvial deposits are composed of blocks, gravel, sand and clay. They are limited in distribution, and are found along the rivers and sea coast.

Economic Geology

Though the present area belongs to the "green tuff area" of eastern Hokkaido, no ore deposits of vein type are discovered as yet. The only example of ore deposits in this in area is the limonite ore bed related to the Quaternary volcanism.

Shiretoko Mine : This mine is found in an area of about 2.5 km width extending between the lower courses of the river Ubushinotsuta and the Iōzawa (in the area of the Rausu sheet). It is sedimentary limonite ore deposits lying on the basement consisting of the Iōzan basal lavas. The possible ore reserves estimated at 1,000,000 ton, but it is not worked now.


昭和 40 年 3 月 25 日 印刷
昭和 40 年 3 月 30 日 発行
著作権所有 北海道開発庁