2003年5月1日の三宅島

miyakejima 2000 caldera
南から見た2000年カルデラ

警視庁航空隊東京ヘリポート基地から,おおとり1号にて.
同乗者は,東大震研松本さん,日大大野さん,気象庁飯野さん,内藤さん.
東京ヘリポート発9:21,三宅空港着10:19,火口観測終了10:40,新島空港着10:53, 新島空港発13:50,三宅島空港着14:10,COSPEC観測終了15:00,東京ヘリポート着16:03.
前日は悪天候のため観測中止.今日は一転快晴.しかし視程は悪い.風は思ったより 強く,北東から20ノット程度.

三宅島が見えはじめたのは,かなり三宅島に接近してから.最初の感想は,「噴煙が見えない」だった.白色噴煙はカルデラ縁上空200m程度がやっとで,それもときおりプルーム状に 上がるのみ.カルデラ縁状にまったく見えない時間が長い.外気温は10℃とのこと.湿度は不明だが, 乾燥気味だった.火山ガスは北東風に流され,阿古方面へ.

3500ftで3周した後,4500ft,5000ftでそれぞれ1周した. 噴煙が少なく,主火口内部が非常によく見えた.量は以前に比べるとはるかに少ないが大部分の白色噴煙と青白色の火山ガスは北側火口から噴出している.飯野さんによると火口温度は最高335℃とのこと.
南側の竪穴状火口からは,火口北壁側から噴気が主に上がっているほか,火口底南縁付近にも上昇力は弱い噴気を上げる部分がある.火口底は岩塊で敷き詰められている.南側竪穴状火口の深さは目測だがカルデラ床と同じ(標高250m)くらい? レーザー測距儀を持っていくといいかもしれない.

スオウ穴西のでっぱりはきれいに崩落してなくなっている.崩壊物は南側の火砕丘麓まで達し,流走距離は約600m程度になる.比高は400m程度だからH/L比は1.5程度.この崩壊物で新北池はほとんど埋没.中央池も東半分が埋まった.

新島で沖に流されたサーファーの捜索で予定より1時間半遅れで新島離陸.COSPEC観測を実施した.阿古沖で刺激臭を感じた.

東から見たカルデラ全景
サイズ:1091×405
西から見たカルデラ
サイズ:800×584
スオウ穴西の突出部は崩落した
サイズ:800×525
カルデラ北壁
サイズ:800×525
北から岩屑流を見る
サイズ:800×525
東から.池が埋まった
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北から見た主火口
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北西から見た主火口
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主火口アップ
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東から見た主火口アップ
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ほぼ真上から見た主火口
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南西から
サイズ:800×525
中腹でも砂防工事が進んでいた
サイズ:640×420