2003年1月9日の三宅島


海上保安庁羽田基地より,保安庁ヘリ(わかわしMH805)にて.
同乗者は,千葉大津久井さん,震研古屋さん,気象庁中堀さん,宮下さん.
このほかに伊豆大島へ保安庁職員2名輸送.帰途に伊豆大島座礁船の観測があった.
羽田発9:40,大島発10:12,三宅島空港着10:35,三宅島発11:40,新島着11:54.新島発13:15,COSPEC観測終了13:45,三宅島空港発13:54,火口観測終了14:03.大島発14:33,羽田着15:18.

風はそれほど強くなく,視程はよくない.曇空.ところどころに晴れ間はのぞくが,条件としてはあまりよくない.

午前の観測では,三宅島山頂部には雲がかかり,カルデラ内の観察は不可能.
COSPEC観測から行うが,COSPECの調子が悪く,阿古ヘリポートに降りて調整したが,観測不能.あきらめて海岸線沿いに1周して,新島へ向かった.

高層と低層で風向きが異なり,高層は弱い西風,低層は弱い北東風.
白色噴煙がカルデラ縁から300m程度まで上がる.気温が低いせいか,火口直上では噴煙量は多いが,流れるとすぐに消える.ガスは霞とあまり区別できないが,硫黄臭を大路池沖合いで感じた.

新島空港でCOSPEC調整後,古屋さん回収前に再度観測.時間がないため観測は1回のみ.
山頂部から雲がなくなったため,古屋さん回収後,ドアを開けずにカルデラ上を1周だけ観測する.
主火口内部は噴煙が多くよく見えない.その他の噴気も量が多いが,これも気温が低いためか.

私の前回の搭乗(10/16)と比べ,スオウ穴下の崖錐に大きな変化はない.気がついた点として西側の崖錐がやや大きくなっているが,直上の宮城さんのi-j地点間のピークが10/16より目測で5-10mほど後退しており,ここ3ヶ月弱の間に崩落したものと考えられる.
水たまりは多少の水位変動はあるが大きな変化はない.“黒池”は黒くなく,中央の池と同じ緑色.

午前中のCOSPEC観測
サイズ:800×525
噴煙は珍しく大路池の方向へ流れていた.
サイズ:800×525
北から見た火口
サイズ:800×525
主火口
噴煙量は多め
サイズ:800×525
南東から見たカルデラ底
左の黒池は緑色
サイズ:800×525
スオウ穴付近カルデラ壁
サイズ:800×525
カルデラ西壁
黒池すぐ右の崖錐が成長した
サイズ:800×525
スオウ穴下の崖錐は大きな変化はない
サイズ:800×525
南西から見たカルデラ底
サイズ:800×525
カルデラ北東-東壁
サイズ:800×525