石塚吉浩 Yoshihiro Ishizuka GSJ/AIST 2001年8月7日更新
三宅島火山ヘリ搭乗観察報告
2001年7月30日(月) <行動>東京へリポート発(9:29)-三宅島(10:25-10:55)-神津島(11:12-11:49)-東京へリポート着(12:45)上空観察30分

<ヘリ・天候>警視庁ヘリおおとり5号に搭乗、同乗者は東大地震研吉本さん、天候は快晴,500m以下は霞.南西風,風速3m/s(10:00、気象庁).上空観察は7500ft(噴煙上空)-5000ftで1回,3500ft-3000 ftで2回行った.

<火口内など>
火口内は比較的よく見えた.火口から立ち上がる白煙(水蒸気)量は,公開されている4月以降の画像と比べて変化はない(弱い).噴気孔の周囲および噴気が出ている場所には黄色い物質(硫黄)が付着しているのが確認できた.火口内部に崩落地形などの目立った変化は確認できなかった.

<噴煙>
白色噴煙.無風に近いため噴煙がプリューム状に上昇し,火口上空の噴煙高度が局所的にやや高い(噴煙高度2500m).しかし噴煙の勢いに変化はない(弱い).噴煙は南東方向へ拡散して漂い,山麓付近で霞のため不明瞭になる.青白色(ガス)部は噴煙下部でかすかに見える程度だった.
三宅島南西上空からみた噴煙.局所的に噴煙高度が高い.噴煙は南東方向に流れている.
西北西からみた噴煙.噴煙はプリューム状にたちあがっている. 北西からみた火口と白煙.白煙の量は4月以降に公開されている画像と比べて特に変化ない.
火口内部北西側.赤褐色の水溜まり,ドーム状の隆起域. 東からみた噴気孔.噴気孔は2重になっている.
南西からみた噴気孔.黄色い物質(硫黄)が付着しているのが確認できる.
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