明延鉱床のゼノサーマル型鉱脈
明延鉱床は兵庫県中西部にあって, 807年の発見, 1599年より本格的に操業を始めた日本を代表する 大規模鉱脈型鉱床であると共に, ゼノサーマル型鉱脈の世界的な模式地とされた. すなわち鉱液が 亜火山性の高温・浅所の環境で急冷したために, Sn, W, Cu, Zn, Pb, Agなどが密接に共沈し, 複雑鉱を形成した. 写真は知恵門第15脈(N65oW, 80oN, 13mL)におけるSn-Cu期の石英脈(幅1.5m) である. 脈際にグライゼン化などがなく,変質が微弱な点に注目. 明延鉱山は金属価格の低迷により, 深部に鉱石を残しながら1987年3月に閉山された.