つくば市花室川中流域から産出したナウマンゾウの左下顎骨化石
茨城県つくば市東部を流れる花室川の河床からは,Palaeoloxodon naumanni (Makiyama)(ナウマンゾウ) の化石が多産することが知られる.写真のナウマンゾウの左下顎骨は,1977年2月に市原 進氏によって 発見された標本で,左下第三大臼歯を伴う(増田ほか,1978).写真下は下顎骨の口の内側からみた側面(舌側面)で, 右方が前側(近心側)となる(実物の26%に縮小).上方からみると(写真上),大臼歯は一部破損しているが, エナメル環を持つ14枚の咬板がみられる.この下顎骨の産出層は,桜川段丘堆積物に相当する緩斜面堆積物の 3.5〜2.5万年前の層準であり,最終氷期極相期より前の寒冷な時代に相当する.この標本は現在, つくば市桜歴史民俗資料館に展示されている.本号掲載の中島ほかを参照.                           
(写真と文:中島 礼 ・ 利光誠一 ・ 磯部一洋)
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